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 旅行にいってきた。いってきたのは、日光という栃木にある有名な観光地だ。もの知らずな私でも日光東照宮といえば聞いたことがあるくらには有名な観光地である。無論、すごい人であった。昼から出かけて一泊二日という旅行だったので、あまり回ることができるような時間的余裕はなかった。それも宿泊地は奥日光という、その名の通り日光よりさらに奥にいった場所だったのだ。なので一日目は昼後に電車に乗って日光に向かい、そこから飯をくってレンタカーで奥日光に向かい、ちょっとだけ散策をして温泉に入って終わりといった感じである。

 二日目は見事なまでに雨であった。雨で外に出たくないので、誰も動き出そうとしない始末だ。グダグダである。近場で飯をくって、日光東照宮にいくことになった。ところがまあ、雨だというのにこの混みようといったら、色彩豊かな傘の色が何かの催し物かと思わせるほどであった。眺める分には面白かろうが、あそこに飛び込むと考えると気が滅入るというものだ。東照宮は確かに立派なものであったが、人の列が前後にずっとあるので、ありがたみだとか神聖さ、みたいなのはまったく沸いてくるようなものではなかった。あれが人っ子ひとりいなければ、その雰囲気にたいそう圧倒されたことだろう。

 一番良かったのはその後にいった足尾銅山である。昼によった日光コーヒーという場所もなかなか良い雰囲気であった。最初他のメンバーが銅山にいきたいと言い出し、いかにもつまらなさそうなのであまり乗り気ではなかったのだが、他に行きたい場所もなかったので黙ってついていったのだ。ところがいざ行ってみると東照宮よりずっと面白いではないか。いかにも昔は栄えてましたみたいな寂れた街で、観光客もあまりいない。だけど一応観光地としての体裁は整えているようで、トロッコに乗って坑道に向かった。

 坑夫といえばゲームではよくでてくるのだが、実際にどんなものかと史実的なものに触れたのは初めてだ。思ったよりも坑道は狭いし暗いし、恐ろしい。それでも私たちが通った道は観光向けに整備された綺麗な坑道なのだろう。あそこからさらに1250Kmもの坑道が続いているそうで、その深さに気が遠くなりそうだ。日本列島が縦に計ってだいたい3000Kmとかであるらしい。その三分の一以上のトンネルが、あの地下に広がっているのだ。歩いて最深部にたどり着こうと思ったらいったいどれくらいかかるというのか。ドラゴンクエストで鉱山を掘っていたら魔王の住処を探り当てたなんて話があったが、案外なくもない話に思えるではないか。

 坑夫を主人公にした作品といえば打ち砕くロッカという小説がある。話としては学園ものであまり鉱山が関わることはないのだが、私はかなり好きな作品なのだ。特に男勝りな女の子である主人公ロッカのキャラクター性が好きだ。是非とも読んでみてほしい。

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