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 久しぶりに幼馴染たちと飯にいってきた。幼馴染というと言葉の響きだけはいいが、当然野郎どもの集いだ。それも物凄く仲が良いかというと微妙なラインで、隠し事はないが会うことも話すこともそんなにない。でもなんとなくふた月に一度くらいの頻度だろうか? もう少し空いているかもしれないが、それくらいで会ったりはしている。


 幼馴染といえば負けヒロインという一定の評判がある。主人公のことが実は好きだけど素直になりきれず、でも主人公とちょっとしたことで絡み合う幼馴染。そんなある日、不思議な雰囲気の美少女転校生がやってきて…!? 俺たちのハチャメチャライフが幕を開ける!

 こんな感じだったらぜったいヒロインは負ける。勝てる未来が見えない。というか当然ながら転校生が非日常への仕掛人でメインヒロインであるのに対して、幼馴染ヒロインは日常の象徴だ。主人公は当然ながら非日常に飛び出していくし、読者もそれを期待しているので、主人公のことを心配して日常に連れ戻そうとする幼馴染ヒロインがうっとおしく思えてしまうのだ。

 しかし幼馴染ヒロインという言葉には女騎士と同じくらいの正統派ヒロイン力が備わっている気がしてならない。それぐらい使い古されてきたヒロイン像だから、その反動で幼馴染ヒロインが不利に追い込まれているのかもしれない。しかし時代の流れというのは一周するものだ。きっと近い将来、幼馴染ヒロインと女騎士が輝く時代がくるはずである。

 中高生の頃はつい不思議なクール系ヒロインに目を奪われてしまいがちだが、歳を重ねてくるとやはり幼馴染ヒロインが良いのではないか思えてくる。私はけっこうそういう気持ちが強いのかもしれない。物語の始まりらへんで会ったキャラクターを好きになりがちなのだ。物語が進むと新しく魅力的で強いキャラクターがたくさん出てきて、ついぞそちらに目を奪われるし、やっぱり新しいキャラクターが人気になる。でも、私は最初に会ったキャラクターをけっこう好きなままでいがちだ。そういう変わらないものを求める姿勢というのは、老害思考につながるので控えたほうがいいのではと思うのだが、何を好きだという思いについていうのであれば構わないではないかとも思う。別に新しいキャラを否定するわけでもないし、それはそれで好きになればいいのだ。ただ心の中に忘れてはならない出逢いとして、彼等との思い出を忘れる主人公であってほしくないという願いがあるのかもしれない。

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