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 だいぶ期間が空いてしまったか。新しく面白いものを見つけたのだ。それで最近はそのことばかり考えながら過ごしている。どういうことかいうと、新しく宗教を創ろうと思うのだ。新しい神、新しい信仰、新しい世界、私が新世界の神になる。とまあ、それほど馬鹿な話ではないが、宗教を創ろうと思っているのは本当だ。現在はサイトを作っている。プラットフォームはYouTubeで、おそらくオンラインサロンみたいな形でやることになるのだろうか。


 また突拍子もなく変なこと言い始めたと思うかもしれないが、一応形ばかりの過程がある。先日、企業したいと言っていたのを覚えているだろうか。実はこの宗教案というのは、企業しようと友人と出したいくつかの案のなかの一つであった。別に悪いことをするつもりはない。新興宗教団体と聞けば危険な香りがするが、老人を騙して金儲けしようというわけではないのだ。

 むしろその逆で、この宗教は架空の神を信仰することを売りにする。つまり最初から信仰する対象はまがいものですと言っておくのだ。となると、じゃあなんで宗教やっているんだという話になるが、まがいものだと理解した上で信仰活動を行う。つまり目的は信仰活動それ自体にあるのだ。もっといてしまえば、宗教というものが内包してきた、コミュニティそのものの役割に焦点を当てた活動になる。


 何を言っているのかわからないかもしれないので説明しよう。企業を考えるときに、先ず最初にするべきことは世間が今何を求めているかということを考えることにある。需要のない場所に需要を生み出すという高等な技は、残念ながら私たち個人が行える範囲ではむずかしい。今の社会で皆が求めているものは何だろうか? 私は承認だと考えた。生物には食欲性欲睡眠欲という三大欲求があるが、人間にはこれに加えてもう一つ大きな欲求がある。それは社会的欲求だ。人間の成す社会に自分という存在が確かに必要であり、求められていてほしいという欲求だ。極端なまでの社会性動物である人間になくてはならないものだろう。一人だと寂しくて死んでしまう動物としてハムスターなどが有名だが、人間もきっとそうだろう。もし世界に一人ぼっちになったら、人間はきっと寂しくて生きていられない。

 それまでは半強制的で統一的なコミュニティというものが多くあった。しかし現代では、個人の意思が尊重され、皮肉にもその結果として社会に馴染めなくなっている人が増えているように思う。そういう人たちをターゲットに、ある種の回帰として、しかし現代らしい在りかたで宗教を展開する。それが私の目的だ。


 といっても、これは私の体感的な話であり、実際のところ現代人もそれぞれが趣味に生き、それなりに社会に必要とされながた毎日を楽しんでいるのかもしれない。そうなれば社会は幸せだが、私は大失敗ということになるだろう。といっても、別に今回の企画は大量の金をかけるものでもないし、仕事も続けながらやる。上手くいけば儲けものくらいの試みだ。だからといって適当にやっては間違いなく失敗するので、私なりに真剣に取り組むつもりだ。

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