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 リコリスリコイルを全話見た。

 聞いていた話だと後半は失速気味だとかいう話だったが、個人的には別にそんなことはなかった気がする。敵のボスがやたらしぶとかったくらいかな。最後まで全然楽しめた。いい作品であったといえよう。

 主人公のチサトは戦闘面でも優れているのだが、どちらかというとその精神性のほうが素晴らしい。明るく前向き、というのを表現するならまさしくああいうのになるだろう。しかし明るいキャラクターというのは馬鹿や天然のように描かれがちだが、彼女は普通そうであるように、当然に願いや思いがあって、人の気持ちを推し量れる人間だ。それでも彼女は馬鹿のように明るく真っすぐだ。その強さが眩しいほどに羨ましい。


 ところで私は秘密結社というのが好きだ。人知れず治安を守る超常部隊、圧制に抗うレジンスタンス、そういったものは胸が躍る。集った者たちだけが共有する結束感、使命感。そういったものが恋のように人の心を酔わせ、惑わせる。結果として学生運動やクーデターのように行き過ぎたものになるのかもしれない。

 中でも私が好きな秘密結社というのは、子供たちが作る秘密結社だ。それはあるいはままごとの領域をでないものであるのかもしれない。しかし子供たちがそれぞれな得意なことから知恵を絞って情報を集め、共有し、作戦を決行する。なんかすごいワクワクしないだろうか?そういう作品もいつか書いてみたいな。

 書いてみたいなではなく今すぐい行動すべきなのだろうが。


 小説を書くにあたり、自分の書きたい展開とか、描いているものがあるはずなのだ。でもそれがうまく表現できなくて、あるいはそれに関わる展開を思いつかなくて、嫌になってしまう。物語を綴るというのはそれほど簡単なことではないのだ。きっと。最近はAIにとってかわられそうだが。

 皮肉なことにクリエイティブな仕事が先にAIにとってかわられそうで、単純な労働作業はコストの問題でいまだに多くの人間がかかわっているのが現状だ。高度な判断は機械が行い、単純な作業は人間が行う。そういう世界がきてもおかしくない。

 単純作業というのは、多くの場合思ったより単純でなかったりする。ライン作業でさえ意外とイレギュラーというのはあるのではないだろうか。そういったちょっとしたイレギュラーに臨機応変に対応できるAIというのはいちいち作っていたら膨大なコストがかかってしまう。結果として人がそれをやるしかないのだろう。

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