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 しばらく日記をつづることを忘れていた。

 嘘である。覚えていたが書かなかったのである。というのも、実は小説に夢中になっていたのだ。私は基本的に何かに熱中するということがない。それは歳を経るにつれなおさら顕著になってきている。

 しかしながら幸いなことにいまだに寝食を忘れて熱中することができるものがあるのだ。そう、小説を読むことである。というわけでここ数日はそれこそ一日中夢中になってスマートフォンの上に目を滑らせていたのである。ただダラダラと一日を無駄にするよりはずっと有意義な数日であったと思う。

 小説家になろうは、まるでYouTubeのように様々な小説が玉石混交となって存在している。その中から自分に合う面白い小説を探すのは大変骨が折れる作業だ。正直なところ、この面白い所説を探すという作業が一番大変なのだ。私の場合比較的シリアスよりで、チーレムものでないものを好んで読んでいる。しかしながらそういった小説はどちらかといえばなろうの中心層にはあまり受けがよくない。もちろん光るものがあれば上のほうへと上がってくるのだが、そういったものはだいたい読んでいたりするものだ。だから自分で小説の海をさまよって自分に合ったものを見つけなければならない。これがまた大変なのだ。

 良い方法として、気に入った小説の作者がブックマークしているものを見ていくというものもある。しかしながら、なんというか硬派な小説を書いている作者というのはブックマークしている小説が異常に少ないことが多い。まったく困ったものである。


 硬派なファンタジーとナーロッパと揶揄されるファンタジーの違いを考えてみたことがある。それは世界から作るか、キャラからつくるかといった違いがあるのではないだろうか。

 最初のファンタジー小説といわれるホビットはそれこそ硬派の代表だろう。独特の世界観や細かな戦争の歴史、そういった作りこみといのがすごい。その世界のなかにキャラクターが存在し、そんな彼らの物語が小説として描かれている。ゲド戦記など細かな地図があってそれぞれの地域の特色や設定があったようだが、物語で語られたのはほんの一部である。作者が、「続きを書くつもりはなかったが、キャラクターが動き出したので書かざるをえなかった」というよなことを述べていたが、何言ってんだこいつと思ったものだ。彼の中でキャラクターが勝手に動き出したのは、それだけ生きているキャラクターが想定されていたからだろう。


 たいして、一般的ななろう小説においては、キャラクターや物語が先んじてそのために世界が用意される。たまに「そうはならんやろう」というような阿呆なキャラクターや奇妙な設定を見るが、これは物語を優先した結果なのかもしれない。


 どちらがいいといったものではないが、これもやはりちょうどよい中間があるのではないだろうか。設定を凝りすぎれば、少しくどくなるかもしれない。もちろん細かい設定をしてそれを全部紹介する必要はないから、ゲド戦記などは素晴らしい小説といえるが。硬派なファンタジーを読んでいると、どこで戦争があってどういう関係で、だからなにがし侯爵となんちゃらかんちゃらとよくわからないものがあるものだ。まあ単に私の頭の問題であるかもしれないが。

 逆もまたしかりだ。物語を優先するあまり、とんでもない馬鹿なクラスメイトや主人公の考えに一貫性がないといらついてしまうことがある。まあこれも私の受け取りかたの問題なので、そこらへんは結局好みの問題であるかもしれない。

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