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最近プログラミングの勉強をしていない。もちろん私がIT関連の企業に就職できなかったというのもモチベーションが上がってない理由がだろうが、このように中途半端な形で放置するのはあまりよくない。私は何かを作ることが好きな一方で、何かを作るには向かない性格であるとも思っている。端的に言えば、飽きっぽいのだ。
小説を書こうと思ったのは高校三年生のころだった。そのころの私はちょうど受験勉強に追われる身であり、都合のよい現実逃避先を探していたのだろう。そこでたまたま,小説家になろうに出会った。最初に出会ったのは「盾の勇者の成り上がり」というあの有名な作品であった。まったく知らない異世界、そこにある未知の冒険と主人公の苦境に私はたいそう心を躍らせたものだ。それまでなにもなりたいものがなかった私は、生まれて初めて小説家になりたいと思った。そしてその思いを大切にしようとおも思ったから、小説を書き始めたのだ。
今思えば完全な現実逃避であったが、当時の私はそのことをあまり理解できていなかった。プロットもまともに作らず、見切り発車で始まった最初の作品は「中途半端な異世界転移」というものだった。中途半端なのはお前の心意気じゃい。内容もしょうもないもので、よくある魔物転生ものの一つだった。その時はちょうど「蜘蛛ですがなにか?」を読んで魔物転生に憧れていたのだ。
当然飽きっぽい私は書くのを辞めた。一話あたり五千字は欲しいと思っていた私だが、そんなもの週一でも続くはずがなかった。そうして大学生になって気づく。小説家というのは自分の書きたいものを書いているのではなく、読者が読みたいものを書いているのだと。だからしこしことオナニーのように自分と主人公を重ねて書くことさえできない私には、その苦労がつとまるはずもないのだと。
モノづくりというのは技術は当然必要だが、何より大切なのは継続することだろう。そうすれば技術というのは後からついてくるものだが、膨大な作業量というのはどれだけ技術があろうと時間をかけなければ消化できない。
私は完成されたものの表面だけを見て、これは面白そうだ、これなら私にもできそうだと馬鹿なことを抜かしていたのである。
というわけで、大切なのは継続力だ。だから今日はプログラミングの勉強をするとしようか。
 




