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 ついぞ書くことがなくなった。

 日記というのだから今日あったできごとを書けばよいのだろうが、今日あったできごとは特になにもない。朝は起きてゲームをし、昼は少し勉強をしてから昼寝、夕飯前にリングフィットアドベンチャーで汗を流し、夕飯後はまた別のゲームだ。そうそう、必要な書類も提出できるように整えたが、まあそんなのは十分ほどで終わった。昨日やろうといっていた引っ越しのために必要なことをピックアップするというのはやってない。猛省である。


 引っ越しで気がかりといえばWi-Fiのことだ。今の時代の人間は電波の届かない領域=空気の薄い地域ぐらいネットワークに支配されているので、私の新しい根城にネットワーク環境を整えるのは必須の作業といってよい。しかしまあルータやらなんやらを調達するのはなかなかに手間のかかる作業になりそうだ。親は手伝うつもりはあまりないらしく、私の自主性をいまさらになって期待しているらしい。もちろん機械とかに強くなりたい私としてはそのような環境整備について自分で調べるというのもしなければならぬと強く思っているのだが、いかんせんこの怠惰な性格が事態の進行を妨げる。

 一番恐ろしいのはスマートフォンとかいうこの小さなデバイスだろう。四六時中、トイレにまで常に肌身離さず持ち歩き、暇さえあれば画面を開いてネットサーフィンだ。もしこのぐらいの熱意で勉強にいそしんでいたら私はちょっとした有名私立に入っていたに違いない。そしてスクリーンタイムに表示される時間を見て思うのだ、これはマズイと。前は週平均12時間ほどだったが、直近では7時間ほどであった。これは改善されたというわけではなく、ただゲームをするようになったから自然とスマホに向けられる時間が減ったというだけなのだ。眠っている時間を8時間ほどと考えると、一日のうち3/2ほどはスマホかゲームをして過ごしているということになる。それ以外になにかやることはないのかお前は。

 これではもうスマートフォンが本体で私が付属物のようではないか。しかしながらこれに関しては私だけの問題ではないように思う。現代人がスマートフォンを眺めている時間はだれかれ構わず圧倒的に増えているはずだ、特に若い人は。自制の利きにくい小学生なんぞにこの魔機を与えた際には、もう立派なスマートフォン中毒者ができあがることだろう。

 スマートフォンがない時代、私がどのようにして休日を過ごしていたのかいまいち思い出せない。それほどまでにスマートフォンに日常が侵食されている。この惨状抜け出すための手を、何か考えなければならない。

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