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先日まで新入社員研修というものに駆り出されていた。私も昨年は心機一転の思い出それをうけていたことを思い出す。あれからもう一年も経つというのか。光陰矢の如しである。
今回は先輩社員として駆り出されたので、まあ説明するだけなら気楽なもんだろうと思っていたが、これが大変だ。気楽な要素など、どこにもない。ずーっとしゃべり続けるものだから次第にのどが痛みを覚え始める。これが地声ならよかったのだろうが、接客用のワントーン高い声で説明するものだから、もうつらい辛い。
私のスタンドにも新入社員が二人入ってくることになった。どちらも男なのは残念だが、変なやつじゃないのでよかった。これで不良みたいなやつがきていたら疲労がマッハだったろう。あと私の担当だった子たちも真面目な子ばかりでたすかった。
二人とも大阪出身で、幼馴染というやつだ。片方はものすごくおしゃべりで口を閉じることが難しいタイプだろう。困ることもあるかもしれないが、接客業には向いている。実際にスタンドでの接客経験もあるらしく、今年のワイパー販売は期待できそうだ。もう一人はものすごくまじめな子だ。まじめすぎるくらいまじめである。ガチめに冗談が通じない。私の同期が一緒にしょんべんをしているときに、「おしっこ溜まってた?笑」と聞いたら「はい!」と元気よく返事をしていた。
かなり歳も近いので、あまり舐められ過ぎないような塩梅が難しそうだ。できるだけ仲良くはしたいのだが、この人は何をやっても大丈夫と思われてしまってはたまらない。ただ私も怒るのはすきでないし、後輩に怒った経験もない。怒るのが嫌いというよりも、他人に敵意を向けて自分が嫌われるのが怖いのだ。だから最初から敵意むき出しのクソ客には思い切った対応ができたりするのだが、仲良くやっていかなければならないこういった間柄で険悪になりそうな要素を持ち込むことが怖いのだ。
そういう点では、先輩はよくもやっていたものだ。あれほど後輩に強く当たることは私にはできないし、そのあと飯に誘う勇気も私にはないだろう。参考にするかはおいておいて、この経験には感謝している。私がそうするかは別だが。




