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今日は一日だらだらとゲームをして過ごしました。まる。


 いや、わかっている。このような怠惰は実によくない兆候だと。就活も終わった、大学も卒業して四月からは社会人、ならば残りの一か月は遊び惚けてもよいではないかと囁く自分がいる。

 それはいいのだ。友と語らい、旅行にいって最後の思い出をつくる。そういうのは全く問題ない。しかし今はコロナ禍であり、そのような小旅行にいくのはいささか厳しい。だから私がなにをしていたかというと、一日中惰眠を貪り、起きてはゲームをして合間に飯を食うという生活だ。友がうんこ製造機といったが、まさしくその名にふさわしい一日であったことは疑いようもない。

 しかも最悪なのが、別に楽しくてしようがないからゲームをやっているわけではないという点である。私は暇だからなんとなく時間をつぶすためにゲームをやって、暇だから眠ったりするわけだ。私にとってもっとも無駄で無意味で無価値だと感じるのが、まさしくこういう時間であり、私は今日一日そうやって過ごしたのだ。

 これは猛省しなければならない。

 私も小学生ではないのだから、自律して自分がすべきことをきっちり行うという判断を自分自身でできるようにしなければならない。特に四月からは社会人として一人暮らしになることがきまった。場所は静岡県だ。仕方ないことこととはいえ、やはり親元を離れるのは嫌に思う。ご飯のつくりかたも覚えなければならないし、最低限の家事や一人暮らしのための準備も着々と進めなければならない。何より私のこの自堕落な性格を一人暮らしに持ち込んでしまえば、あっという間にまともな居住環境ではなくなることが目に見えている。


 明日はとりあえず、会社に提出すべき書類を整理して提出し、出立に向けて何が必要かをピックアップしていこう。確かにこの大学生としての時間は貴重なものかもしれないが、なら猶更自堕落に無を生産するような阿呆は犯すまい。

 親に礼でもできればよいのだが、それはまだこっぱずかしく思えてしまうところ私はまだまだ親離れできていないガキのままなのだろう。とにかく、明日を健全なものにするためにも、今日は眠りにつくとしようか。

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