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 初めてフィギュアを手に入れた。昨日ゲームセンターにいって、三千円近くかけて入手したのだ。正直買った方がずっと安く済むことはわかっているのだが、ゲームセンターというのは手に入れるまでを楽しむのものだろう。ソーシャルゲームもそうで、「愛売ります」とかいう文言でアカウントをリアルマネーで取引するRMT業者が一時期はやっていた。しかしどれだけ最強のデータでも、パッと渡された最強のデータなんてのは遊んでいても何も面白くないものだ。

 以前もこんな話をしたような気がするが、ゲームというのはその成長を楽しむものだ。現実とは違って、ゲームの成長というのは簡単で可視化されており、その成長をよく実感しやすい。パズドラなら作りたいパーティがある。チョコランなら早く二次職になりたい。モンハンなら欲しい装備や装飾品があったり。そのような目標をもって取り組むことがゲームの楽しみなのだ。ということは仕事も目標があれば楽しめたりするのだろうか? そう簡単な話ではないと思うのだが。

 手に入れたのは初音ミクのフィギュアだ。アラビアンな雰囲気のある装いであり、踊り子のようなポーズをしている。赤い腰巻がアクセントになっていてなかなか華やかな様子だ。ただ気に入ったのは顔の塗だろうか。実は二つ手にいれているのだが、片方は別にほしくなかったのだ。顔がどこかキラキラしていて、なんというか少女漫画のような可愛さの顔なのである。そしてあまり私の好みではない。


 ゲーセンに行ったのは先輩に気をつかわれたからだ。戒めとして書いておくが、昨日は仕事でちょっとした失敗をして叱られたのだ。叱られると、すごく惨めな気分になる。理屈では自分が悪いことはわかっていて、何度もそのことを反芻するのだが、感情は「俺は悪くない」と言い張るのだ。結局理性と感情で折り合いがつかず、ガキじみた態度をとってしまったりする。上手く感情が処理できていない状態になるのだ。

 認めたくないが私は物事の処理能力が低い。パソコンでいうならメモリが少ない。何かをしながら別のことに意識を向けるというのはそこそこ必要な能力なのだろうが、私はそれができないのだ。一つの物事に取り掛かると、それ一つにメモリが総動員しており、他のことには何も意識が向かなくなる。しかも記憶は揮発性であり、一度メモリ内から追い出したらきっかけなしに思い出すことはない。だから勉強とかはある程度こなせるのだが、実務的なことになるとあっという間に無能になる。

 悲しいことだが、無能であることは認めなければならない。しかし無能であることを自身で認め、自分がさもできる人間であるかのように振る舞うことも可能なはずだ。できればそうあれるように、メモをしっかり活用しなければなるまい。

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