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 大人になると涙もろくなる気がする。

 アニメであったり、小説であったり、動画であったり、そういったもので泣くことなんて昔はなかった。しかし大学生になったぐらいから、そういったことで泣くことが多くなった。いやぼろぼろと涙をこぼすということはほとんどないのだが、じわりと涙がにじんでしまうことはままあるのだ。


 ポケモン不思議のダンジョン時の探検隊、を知っているだろうか? これにはポケモンシリーズ恒例のごとく闇の探検隊もあるのだが、小学生の幼い私が買ったのは時のほうであった。当時はゲームもうまくできないクソガキだ。モンハンではフルフルの固い尻尾に怖いからという理由で攻撃し続け、ペーパーマリオRPGも恐くて最後までクリアできなかったし、スーパーマリオ64も恐いからという理由で毒エリアやお化け屋敷には近づかなかった。こうみるとずいぶんと怖がりな人間であったようだ。

 時の探検隊もそうであったのか、しょうじき記憶はあいまいだが、ちゃんと最後までクリアした記憶があまりない。一応、ラスボス戦に見覚えがあったのでクリアはしていたのだろう。ただ、そこまでの物語をほとんど喪失していた。見覚えがある、といったのは時の探検隊を後になってやりなおしたからだ。確か高校三年生くらいのころだったろうか。突然発掘されたゲームソフトを暇つぶしとばかりに起動したのだ。そしてクリアして涙をながした。このゲームこんなにいい話だったけ? と困惑したものだ。

 友情とか、そういうものの感動とというのは経験によって作られているものなのだろう。わたしたちの世代はまだある程度感動の経験が友情、努力、勝利と固定されていたが、これからの世代は何で涙を流すのかわかったものではない。そのようなありかたがよいか悪いかは置いといて、なかなか難しい世界になりそうだ。それはつまり、より感動を共有できなくなるということだから。

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