第19話 続・女達の戦い?
今日一日疲れたぁ〜。最後の相撲対決は余計だった。まさか谷口と決勝で当たるとは……男は守るものが出来たら強くなるのかね?
「先輩…また独り言」
「いいだろう、やっと一息つけるんだ。タバコタバコ」
プハァー…やっと落ち着く。
コンコン…
「はい?」
「ホレ、父さん達風呂上がったからお前達入ってこいよ」
「そうするか、行くか谷口」
「行きますか」
"大浴場花守の湯"(露天風呂)男湯。
「ココ、露天風呂なんですねぇ」
「それよりも谷口や、姉ちゃんと同じ部屋じゃなくて残念だったな?」
「可愛くない義弟ですね」
「お前だけ幸せとか腹立つわー」
「先輩は鬼畜ハーレム野郎って感じで整備の人間に思われてますからね」
「笑い事じゃないの……おぉ!すげー」
「これはまた…綺麗ですね」
"花守の湯"
ここは天然温泉が沸く有名なキャンプ場である。その中でも最高ランクのコテージの花守の湯は絶品である。
檜木風呂に花びらが散りばめられてとても美しい露天風呂だ。
「先輩、お背中流しましょうか?」
「そっちの趣味はないぞ?」
「自分だってありませんよ!」
「はいはい、姉ちゃん一筋なんだろ?」
「もちろん!!」
「ごちそうさまです」
男二人は互いに背中を流し合い湯船に入った。
「いやぁ、最高だな!」
「疲れがとれますね」
最近……色々大変だったなぁ…これは疲れがとれる……はぁ…許嫁かぁ…急に3人だもんなぁ…
どうしようか……
二人はリラックスしていたら何やら脱衣場が騒がしくなってきた。
「??」
「??」
《エリーさん凄い下着ですね……うっどうしたらそんなに大きくなるんですか?》
《そう?私のは遺伝ですワ。お母様譲りヨ》
《いいなぁ……私もそのぐらいあれば浩司くんを魅了できるのになぁ……》
《何を言ってますノ?美優紀だってナイスプロポーションヨ?》
《ホント?》
《君たち、いたいけな少女の前で胸の話しをしてはいけないよ?ね?アイシェちゃん?》
《は…早く、私も立派なレディになりたいです…》
アイシェは自分の胸を見て周囲の胸と見比べた……勝てない……内心そう悟った…
《アイシェちゃんなんてこの中でも一番若くて肌なんてピチピチしてて良いじゃない?この中で一番のびしろがあるわよ!お姉さんが保証する!えい!》
むにゅむにゅ……これはこれは……育つわね……
《きゃっ!!ホントですか!?お姉様!?》
《いいねぇこの感触…それにそのお姉様って!大きくなるわよきっと!私よりね!美優紀ちゃんはいいとして、二人とも体にバスタオルは巻くのよ?…じゃ入るわよ!》
おいおい、ココは男湯だぞ?
「なっなぁ谷口?」
「なっなんですか先輩?」
「オレたち、男湯に入ったよな?」
「そのはずで……」
ガラガラ!
時すでに遅し。
「良いわねぇ露天風呂!!」
「私、初めてですワ!」
「わっ私もです」
「エリーさん!バスタオル脱ぐの早いわよ!………うん?」
何か人影が見えた。
「…え?隆くん?…と浩司?」
美咲が言い当てた。
「やっやぁ姉ちゃん…」
「美咲さん…これは事故です…多分…」
男二人の前にはうら若き4人の女性が立っていた。内一人はすでにバスタオルを外し見事な2つのお山をあらわにしていた。
「隆くん!見ちゃダメーー!!」
美咲は谷口に向けて走って飛びついた。
走ったことでバスタオルが肌けかけていた。
「みっ美咲さん!!そんなに走ったら危なっゴフ!!」
タックルされた谷口はそのまま美咲と一緒に湯船に沈んだ。谷口は頭を強打した。薄らぐ意識の中で柔らかい程好い感触に気付いて目を開けた。
そこには、あらわになっている適度な大きさのお山が2つ見えた。谷口は昇天した……
「コウジ??あなた、大胆なのネ!そんなに観たいなら言ってくださればいつでもお見せしますワ!」
エリーはそう言いつつ、見事な2つのお山を強調するポーズをとり誘惑してきた。
「なっな何を言ってるんですかエリーさん!…それに浩司くん…っサイテー!!」
誘惑されかけていた心にナイフが刺さる。
「こっ浩司様…あの…私も言ってくだされば……いつでも…いいですよ?…」
なにーー!!??
アイシェちゃん!ダメだよ!まだ16歳の君には手なんか出せませんよ!!誘惑してはダメゼッタイ!あっ鼻血が……
「アイシェちゃん!?」
美優紀は悟った…この状況でも自分の立場を優位にしようと女子力アピールの闘いが始まっているのだと……
「……でも…でも…私は…私だって浩司くんに見てもらいたいもーーん!!」
急に美優紀は走りだした。
「えっえっ!?美優紀"さん"?!」
美優紀は浩司に飛び込んだ。タックルされた浩司はそのまま湯船に沈んだ。頭を強打した。
薄らぐ意識の中で柔らかい程好い感触に気付いて目を開けた。そこにはエリー未満美咲以上の大きさのお山が2つ見えた。浩司は昇天した……
美咲と美優紀は湯船から出てきた。
「ちょっと!?隆くん?!しっかり!」
「浩司くん!?ちょっと浩司くん!大丈夫?!」
二人とも肌けていることに気付かずに意識を失った二人を揺すっていた。
オレたちはいつの間にか脱衣場で浴衣に着替えた状態で横になっていた。
「っ痛!なんだか頭が痛い…」
「自分もです……」
"あっ"
直ぐに二人は先程の出来事を思い出した。
この後、浩司はエリー・美優紀・アイシェの3人と…谷口は美咲と同じ部屋に割り振られていた。
谷口と美咲は…夜の儀式を行ったか分からないが、オレは3人と何事もなく眠りについた……
翌朝、篠崎雨から話がされた。
露天風呂の件とそれぞれ同じ部屋にされていた件を仕組んだのは私だと。
「このままじゃ誰が浩司のお嫁さんになるのかわからないから仕掛けたの。だけど、もっと良いことを考えました」
何だか変なこと言い出さないよな…
「それは浩司とエリーさん、美優紀ちゃん、アイシェちゃんの4人でうちの離れで一緒に寝食を共にするの!」
雨はドヤ顔で言い放った。
えっ!?っと思ったのはオレだけだった…
なぜか3人はヤル気である……