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第一章「陰謀」1
始めに漫画が含まれます。挿し絵機能をonにして読んでください。
―神が誰か悟って死んで生き返ってまた拷問虐殺され続けろ―
死体が転がっている。
鋭利な刃物で切り落とされた乱れ一つない断面。
硬い鎧でも関係なく切断された胴体。
一緒に輪切りにされた兵士の剣。
黒髪の青年...レイル・シインはいつもの生気のない顔でそれらを眺める。
彼が身にまとっている黒いローブは、他国の兵や一般市民が最も恐れて止まない大鳥国羽根刃の衣装だ。
地面に転がっている死体は自分がやったものだ。
彼にとって日常の一部である。
物心ついた頃からずっと見てきた。
そしてこれからも見続けていくのだろう。
「そっちは終わったか?レイル」
静まり返った民家の屋根の上からバサッと女が降りてきた。
長い銀髪と青年と同じ黒いローブが舞う。
「はい、終わりました」
青年レイルは女の方を振り返らず感情なく答える。
「そうか、ならもう引き上げるぞ」
女はローブをひるがえすと、血の匂いが充満する民家の中を疾走しだした。
レイルもその後を追う。
二つの黒い影が満月の明かりの下で残像を引いた。




