第1話
私は、2つの初恋をセキララに日記に書き記した。
2014年4月、その県に住んでいる人達が聞いたことがあるくらいの有名さで、大学の周りは、田畑で広がっており、店も少ない田舎の大学を入学した。入学後、すぐに、オリエンテーションが始まった。それは、数日間続いた。その数日間のオリエンテーションの最後の日ことだった。
部活のオリエンテーションみたいな感じで、一つ一つのサークルや部活動が出てきて紹介し始める。
その時、司会をしていた男の人。
その人と、一瞬目が合ったような感じがした時、私の胸の鼓動が高鳴る。
目が彼から離れない。
だけど、これが、何なのかは、この時の私は知らなかった。
終わった後も、個人的に、周りは、部活紹介やサークル活動の紹介で騒ぎ出す。
私は、オープンキャンパスに行った時に、大学に入ったらやってみたいと思っていた学園祭の実行委員のところに直で行った。
すると、女の人が3人くらいいた。
私は、自分からなかなか、行けずにいると、それに気づいたのか、その女の人は、
「どうですか?実行委員は?」
と投げかけて来てくれた。私は、固まった。すると、
「良かったら、ここ、座って!」
と言う。戸惑っていると、
「話だけでも」
と案内してくれた。
そして、暫く、説明を受けていると、女の人の1人が
「委員長が来た!」
と言い、
「委員長!」
と招く。そして、飛んでくるように隣に座っていた。
横を振り向くと、隣に座っていたのは…
あの時、司会をしていた…
彼だったのだ。
私は、再び、胸が高鳴った。
だけど、私は、まだ、それが何なのかは、気づいていなかった。
実行委員の活動が始まる前に、全体の顔合わせがあった。
その時も彼はいた。
会えたことがうれしすぎて、思わず彼の顔を見てしまう。目から離せない。
ただ、胸が高鳴る。
それから、実行委員の活動が本格的に始まった時、実行委員長として、後ろのほうにいたらしく、気が付いたら、彼がいて、彼と目が合った感じがした時、思わず、固まってしまう。
彼にただ、何気なく実行委員で会うだけなのに、ドキドキが止まらない。
それから、彼に会った時、手を挙げて挨拶してくれる彼の微笑んだ表情に胸が高鳴る。
私が自分から挨拶する時も、彼は、微笑みながら返してくれた。
少し慣れ始め、楽しく大学生活を送っていた。
しかし、そんなある日のことだった。
急に、学校から流れてくるメールが送られて来た。それは、彼が実行委員長を退くという内容のものだった。
それ以降、私は、一度も彼に会うことはなく、試験を受け、大学の初めての夏休みを迎えた。