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87話 始祖の祈り


◇◇◇◇◇



かくして、

その一言で、彼ら

宮廷魔術士一行にも、手を貸して

貰うこととなった。


宮廷魔術士の姿を見た

魔導軍元副軍士長は…

更に怯え、慌てる。


「ひい…魔導軍軍士長…リガン様⁈」


己は今はもう、その役職に就く

資格はないと、首を振る

宮廷魔術士だったが…


「私も愚かだったが…

お前達も…国を裏切るなぞ

なんと愚かな…

我々は…始祖様に顔向けできぬ

大罪を犯したのだ」



そう、悲嘆に暮れる宮廷魔術士。

それを、じっと見つめる

フィアロア…


ちょっと、シュールだな…と、

不適切だと思いつつも

笑いを噛み殺すイルだった。



のんびりしている余裕はない。

先ずは、それぞれ

出来る事をやる為動きだす。



宮廷魔術士一行は、

現在も正規軍と反乱軍が

小競り合いを起こしている

場へ赴き、鎮静化をはかる。


リーン達は、王宮へ戻り事の経緯や今後を

現王らと話し合うため、向かうのだが…


その前にリーンはもう一仕事する…と、

王宮へ行く前に寄り道するようだ。



「ギルドへ行ってくる」



途中までは、リーンに皆も付いて行くが…

ふと、

街の残骸が散らばる道中で

フィアロアは立ち止まる。



「先に行っててくれぬか…

直ぐに追いつく」



そう言って、

瓦礫の近くへおもむろに足を運ぶフィアロア。



「イル」



リーンが目で合図し、

イルはフィアロアの元へ行く。



「フィアロア…?」



道端でしゃがみ込むフィアロアを覗けば…

そこには、

無残で痛々しい遺体が横たわっていた。


老人の遺体…だろうか、血に塗れ、

かなりな外傷を負って息絶えたのだと

イルにも伺えた。



「守ってやれなかった…」



フィアロアは悲しそうにポツリと呟く。


いかな大魔術士といえど、

全てを守り切れる筈はないだろうに…


だが、その小さな背中は全てを背負うと

してるかのようだった。



「一緒に埋蔵しよう」



イルは、その背中の荷まで

一緒に負うように、

フィアロアの隣りへ寄り添う。


人通りから、少し離れた場所で

死者の遺留品を墓標代わりにして。


いつか、

遺族が探しに来る事を願う。

この魂が真っ直ぐに

神の元へ辿り着けるよう、二人は祈る。



「オーフェンがいれば…

神へ祈ることができたのじゃがな」


「始祖様の祈りだって充分届いてるさ」



イルの奴め、

歯の浮く事を言うものだと…

フィアロアは少し頬を膨らませる。



「ほら、手繋いでやろうか?」


「人を老人扱いするな!」


「どう見ても老人の姿だろ?」



二人は漫才を繰り広げながら、

リーンと仔オセの元へ向かう。



その後、

リーンの用事も終わり、

一行は王宮へ向かうのだが…




◇◇◇◇◇


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