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75話 残党が調子乗ってる


◇◇◇◇◇



四柱をどう止めるか…


思考を巡らせながら、

暴れ狂う四柱に目を向け、リーンが走っていた時…


不意に飛び出して来た前方の男とぶつかる。


街の残骸が広がる跡地、周囲に人気は無く…

既にこの付近には

民は居ないと思っていたのだが。


リーンと体当たりしてしまう形で、男はよろめき

尻餅をついてしまう。



「い、痛ってぇ…

女とぶつかって俺が転ぶって何だ⁈ 」



リーンと一般人とでは、体幹の鍛え方が違うのだ。

ぶつかって来たのは男の方だった気もしたが…

リーンは不注意の詫びをする。



「不注意、失礼した…」


「大臣、こいつらですぜ!」



だが、不意にその男はリーンの腕を掴み、

拘束してきたのだった。



「その手を離せ!無礼者が!」



フィアロアが真っ先に怒る。


見たところ、無頼の輩のようである。


薄汚いローブに軽備だが革鎧も着ている。


フィアロアは木の枝を取り出し

輩の腕を打ちつけようとするも…



「なんだ?ジジイ、邪魔するな!」



容赦なく突き飛ばされる。



「フィアロア!」



間一髪、イルがフィアロアを

受け止めるが…

輩は依然、リーンを離す気配はない。


そこへ、輩の横合いから、声がした。



「ふふ…この娘が王宮に出入りしていた者か…」



声の主は、薄汚い輩と違い、

上等な衣服に、これまた高価そうな

装飾付きの杖を持った中年男だった。


何となく、

先のブレイブダンジョンにて

失脚した、宮廷魔術士に似ているとイルは思った。



「ぶつかった事は詫びる、

だが、リーン様を放してくれないか?」



イルは内心を怒りに燃やしながらも、

冷静に輩と交渉しようとするが…



「グハハッ」



人を小馬鹿にしたような、輩の笑い声と共に



「残念だが、この娘は人質に

させて貰うよ、王宮に入る為にね?」



上等な衣服の中年男が

不気味にニヤケながら言う。



「なっ⁈ 」



状況を冷静に見ていたオセも声を上げる。



「何故…王宮に用がある?」



そして、更に冷静だったのが

腕を依然、拘束されているリーンだった。



「王宮の地下には、四柱の守護者より、更にヤバい

化け物が眠っているって噂があるんだよ!

ソイツを起こして、逆転するんだ」



頭の悪そうな輩が口を滑らせたのを、

上等な衣服の中年は叱責する。



「余計なことは言うな!

まぁ、しかし…今聞かれても大差なしか…

人質は一人でいい、他の者は…お前らが始末しろ」



中年の男の周囲から十数人の武装した輩が

一行を囲む。



◇◇◇◇◇


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