46話 ドワーフ族の行方
◇◇◇◇◇
さて、
三人は先に、ギルドへ向かうことにした。
ギルドの場所と地図を王宮の
侍女から教えて貰えたので、
今度こそ迷わず行けるはずだ。
「うわ…こんな小さいのかぁ」
イルが驚くように、この王都でのギルドは
商店街の端、しかも大通りから
外れた裏路地にひっそりと看板を
掲げていた。
「前も言ったが、この国には
王立軍がいるからのぅ…
冒険者の仕事もあまり無いのじゃろ」
「…とりあえず、今は
ドワーフ族の情報を聞いてみよう」
オセや、王宮の人間にも
ドワーフ族のことを聞いてみたのだが…
王都には、ほぼドワーフ族は
住んでいないらしいのだ。
王都以外の地へも
冒険の種や仕事を探し、
情報網を張り巡らしているギルドなら…
この地方に住むドワーフ族の
居場所も知っているかもしれない。
リーンがギルドの扉を開けると
室内は予想通りの
狭さと貧弱さで、前の町とは
まるで違う機関であるかと思う程の
落差があった。
狭い待合室の隅の席に
数人だけ暇そうに腰掛けている
冒険者風の者が居る以外、
ほぼ冒険者はいないようだ。
「いらっしゃい、仕事探してるのかい?」
ギルド職員が声を掛けてくる。
あまり覇気のない気怠げな声だったが。
「いや…少々情報を得たいのだが…」
リーンはいつものように、
淡々した雰囲気で対応する。
「あー…情報か、
少し金を貰うことになるが?」
「構わない」
今までは、極貧生活をしていて
余分な金なぞ無かった
リーン達だったが…
今は、少し出掛けるということで、
オセから所持金を頂いているのだ。
「ドワーフ族の行方を知りたいのだ。
この辺にドワーフはいるか?」
「なるほど、
その情報ならワイン一杯分くらいでいいぞ」
職員が自分で
飲む為の分なんじゃないかと…
ちょっと詮索してしまうイルだった。
「この街にドワーフは住んでないんだが、
なにせ、ドワーフは魔法嫌いだからな。
ここから、ちょっと離れた場所に
小さな集落を作ってるらしいぞ」
「その場所は?」
「いやぁ、あんまりドワーフと
親交する機会がないんでな…
場所も中々教えて貰えん」
ギルド職員の言葉に
リーン達は困ったとばかりに肩を落とすが…
「ただ…さっき…
と言っても三十分前くらいか?
武器屋に品物納入に来た
ドワーフは見かけたぞ」
リーン達は外を振り返る。
「店から出て、東門の方へ歩いて行ったな」
「リーン達!追いかけましょう!」
リーンは頷き、
ギルド職員に代金を渡し
三人は急いでギルドを出た。
◇◇◇◇◇




