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24話 やはり頼れるのは腕力



◇◇◇◇◇



棍棒を振り上げ

老人を襲いかけた族は、

背後から打ちのめされた。


誰が族を…?



「まったく情け無い」



周囲が言葉を発した人物を見る。


ため息混じりに、言葉を発したのは

杖を持ちながら

仁王立ちする男前リーンだった。


倒した族を踏みつけながら



「オセ、戦えるか?半殺し程度に手加減して」



と、涼しい顔で更に怖い言葉を紡ぐ。



「多分…できると思います!拳で攻撃すれば…」



と…オセもまた猛々しい。


族共は、愚かしくも

攻撃対象を二人の女性陣に切り替える。



「ふざけんなよ!

女に負けるはずが……ぐはぁ⁈」



オセの鉄拳が喚きかけてた族の顔面を抉る。



「あ…手加減って…なかなか難しいですね」



オセは殴った族がまだ

死んでないかを確認してるようだ。



「大丈夫、上手いぞ、オセ!その調子だ」



リーンに褒められて、

白い頬を仄かに紅に染めて

可愛いらしくはにかむオセ。



「あ、ありがとうございます!」



なんとも、ほのぼのした

女性達の雰囲気だが…


周囲は血飛沫飛び散る肉弾戦…

いや、一方的な殲滅光景だった。



「じ、爺さん、

とりあえず僕らは

邪魔にならないよう端にいよう…」



老人を抱えて、イルは木の陰に身を寄せる。



「うむむむぅ…」



老人の表情は深い皺と弛んだ瞼で

伺えなかったが…


納得いかない様子で

息を漏らしているようだった。



バキィィィ!!



族共の最後の一人がリーンの杖で倒される。


リーンとオセ、二人で

十人ほどの族を五分もかからず

殲滅した。



「ふう、

此奴ら…身包み剥いで

強制労働施設へ売り捌くか?」



返り血が付いた自らの杖を

嫌そうに念入りに拭きとりながら

リーンはまた怖いことを言う。



「やめてー!

リーン様ぁ…それ仮にも

勇者一行が言う台詞じゃないから!」



イルは心中で涙を流しながら

断固として制止する。



「では、代わりに

ここから王都まで近いですし…


縄で束縛して、後で王都の役人に

引き渡しましょうか?」



と、言いながらオセは、

族が所持していた縄で

族らを手際よく拘束していた。



「うむ、妥当だな。

…せめて、此奴らの武器は回収して

王都で売り払おう」



そそくさと、

武器を回収しようとする

リーンにイルはまた

心中で涙を流すのだった。


そんな、騒動が終息した中…

再びしわがれた声が発せられた。



「納得いかぬ」



老人は小さな身体を

震わせて、項垂れていた。


◇◇◇◇◇


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