19話 オセとの再会に浮かれるが微妙にディスられるイル
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「久しぶり!
オセちゃん…だっけ?
まだフィアロアに従属してるの?」
イルは懐かしく、しかも
可愛い娘を前にして、気分上々だ。
「はい…
あの方が存在している限りは…
私の大切なマスターですから!」
召喚術により、強制的に従属させられている…
以上に…
懐かれている気がする…と、
リーンは心中で思うのだったが…
「急にやって来るから、
驚いてしまったぞ?
イルが早まらなくて、良かった」
先ほどの、イルの剣撃を
思い出した魔獣オセは、白い顔を更に蒼くさせる。
「思わず飛び込んでしまった私が
悪かったのですが…
あの時は…イル様の一撃で、私…
絶対殺されたと思いまし…た」
口に手を当て、膝が少し震えている
オセを見て、イルは焦る。
「ごめん、悪かったよ」
「こ奴、今は転生してしまっててな…
今はこんな姿なのだが、
特殊なペンダントで一瞬だけ元の姿に
戻れるのだが…
どうも、調子に乗り過ぎてしまうのだ…」
と、ため息を吐くリーンに…
「あの時はリーン様だって、
警戒してたじゃないか…」と、小声で文句を言っているイルを見たオセは…
「イル様…
あのお美しい剣豪様が…ああ…お労しや…
こんなお姿になられてしまうなんて…!」
心底、気の毒にと眉を下げてオセは言うが…
「微妙に…なんか失礼だなぁ…」
何か…納得のいかないイルなのだった。
「ねえ?それよりも…さっき、
僕とオセちゃんを止めた声って…誰なの?」
イルが二人に質問を投げかける。
「あ…」
「そういえば…?」
リーンとオセも、はたと気付く。
あの…しわがれた声の主…
この中の誰でもないだろう。
声の感じからして、かなり高齢の男性な気もするが…
3人には心当たりがない。
周囲に人の気配もない、ただの通りすがり…
でも無さそうなのだが…
では、あの声は、一体…?
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