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15話 神才の魔導士フィアロアを封じる



◇◇◇◇◇



「誰よりも魔術に長け…

この世のあらゆる術に精通する

神才の魔導士フィアロアよ…!


尊き仲間よ…

これより、結界術法士、

聖女リーンの全力の力をもって

キサマを暫し封印する!」


我を忘れ、魔王が施した

闇の力に呑まれ闇堕ちし、

無差別に攻撃する暴徒となった

仲間を止めるには…

リーンにはこの手段しか無かった。


リーンの周囲に特別な術の力場が発生する。


フィアロア…

この世で最も稀有な超魔力を

有する魔導士を封印するとなれば、

生半可な封印術では対処できまい。


リーンの琥珀色の瞳の

中心に紅く炎が揺れる。


次の瞬間、


フィアロアの黒き魔力量が

立ちこめるオーラよりも

数倍跳ね上がった質量の

オーラがリーンを包み…


それが黒き魔力を飲み込んでいく。


リーンの魔力がフィアロアを

包み込み…そして

パキパキと結晶化していく。


もしも、フィアロアが

自我を持っていたのなら…

もう少しは抵抗しただろう。


しかし、闇に支配され、

自我を失った彼は

そのまま静かに巨大な水晶石となった

封印の中で眠るのだった。



「…なんとか、なったか…

さて、次はあの悪魔共だな」



疲労が滲むリーンの顔は、

次の標的へと向かう。



「魔力はまだ…

温存しておきたいからな…

簡単な封印で当面は対処するか」



魔王によって

闇堕ちした仲間は…残念ながら

他にもまだいるのだ。

魔力を枯渇させる訳にはいかない。


王都の四方に出現した召喚悪魔に対し、

リーンは石化の封術で対処した。


石となり封じられた

悪魔共は…皮肉なことに、

王都の守護者のような風貌で

存在感を漂わせていた。



「フィアロアの水晶も…

このまま宙に浮かばせて

置く訳にはいかぬか…」



イルの時、同様…

悪影響を防ぐため、

封印されたフィアロアの水晶を

人目の付かぬ場所へ

安置させようと、リーンは

場所選びに思案する。



「イルの時は、偶然近くに

自然生成されたダンジョンが

あったからな…楽だったのだが…」



ふと、リーンは

己の足元…宙に浮くリーンの下方の

王城に目がいった。



「ふむ…城の地下なら…

意外と盲点で良いかもしれぬな!」



地上の民衆は未だ混乱を極めていた。

しかし、昔フィアロアに聞いていた

彼の弟の話しを思い出す。


フィアロア曰く、

魔導の才能は無いが、

自分と違って人格者だという…

彼の弟に王位を譲るつもりだと…


リーンは、その弟君を探す。


…きっと、その弟なら

なんとか混乱した国をまとめてくれるだろう。


リーンは長くここには居られない。

まだ…闇堕ちした仲間がいるのだ。


いつか、

フィアロアが復活したら…

苦笑いするほど、

立派で良い国になることを

切に願うリーンだった。



◇◇◇



風がリーンの頬を撫でる。



随分と長く物思いに耽っていたのかも

しれない。

数百年を経て今は…

あの地はどんな国になっているのだろうか?



『久々に…封じられている

フィアロアの顔でも見に行くとしよう』



隣りを歩く相棒も…

きっと彼に会いたいと思っているだろうしな。




◇◇◇◇◇


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