123話 小悪魔に甘いリーンと、イルに厳し過ぎるフィアロア
◇◇◇◇◇
「痛いなぁ〜フィアロア!僕の顔面蹴るとか酷いよ」
「貴様!寝ぼけて儂の頭を舐め回したのじゃから
当然の報いじゃ!」
「寝ぼけてたんだから仕方ないだろ?
起きたら目の前に丸いのがあれば…やっぱりさ?」
「やっぱりってなんじゃ?やっぱりって!」
二階の宿から食堂に、相変わらず
仲の良すぎるイルとフィアロアも降りて来て、
皆で朝食をとりながら、昨日の地図の事を話す。
「へぇ〜!隠し地図だったのかぁ!
その地図…隠し財宝のありかとか載ってるのかな?」
イルは興味津々で話しに乗る。
勇者といえど、やはり冒険者…秘密の地図だと言われれば、興味が唆られるのも分かる。
「どうだろうな?だが、小悪魔がどうも…
地図のそこへ、どうしても行きたいようなのだ」
「なので今日は、そこへ行ってみようと思いまして」
リーンの会話に続いて、オセも話す。
地図には、幾つかの目印があり…何かしら隠されてそうな予感がした。
小悪魔は満足そうに頷きながら、
朝食で出てきたパンを物欲しそうに眺めていた。
「小悪魔…腹減ってそうだな?
口がこんなんじゃ…食べられないしなぁ」
イルが気の毒そうにパンと小悪魔を交互に見やる。
「口を縫うという事は…
召喚主は、こ奴を短期的にだけ使う予定だったのかものぅ…?
もしくは…餓死させてもよいと思ったか…」
フィアロアの言葉に皆は静まり返る。
「餓死する前に…魔界へ帰してやるからな」
リーンは小悪魔の頭を撫でる。
「リーン様…小悪魔に甘いですよね?」
少しヤキモチを焼くようにイルが指摘する。
「どうだろうな?
だが…何かこの小悪魔…妙な親近感があるのだ」
そんなリーンの言葉に小悪魔はうんうんと嬉しそうにリーンに擦り寄る。
本当に犬のようだとオセは、顔を綻ばして笑い、
イルは…
「リーン様〜!僕にもぜひ!モフっとさせて下さ…」
「貴様はガツっとされたいようじゃの!」
イルは、フィアロアのゲンコツを貰ったようだった。
◇◇◇◇◇




