表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

120/122

120話 リーン達、めっちゃ驚く


◇◇◇◇◇



処刑執行人だった女冒険者は、

逃亡した悪魔について、

リーンに責任転嫁し、罵声を浴びせるだけ浴びせ…去って行った。



「…ふぅ、やれやれだ…

後でギルドにも説明に行かねばな」



リーンは深いため息を吐く。



「リーン様、珍しいですよね?

悪魔を庇うなんて」


「我の使命は…この世界の破滅を目論む魔王の

退治だからな…悪行をしないなら、

魔界の者への無作為な敵意は無い…」


「じゃが…この悪魔は目的があって召喚させられた筈じゃ。

悪魔が自ら、この世界へは来れない…

何者かが、敢えて召喚しなければのぅ?」



フィアロアの懸念にオセも頷く。



「魔王が自ら召喚した三十の悪魔大公か…

召喚術が使える魔導士か…

いずれにしても…あの低級小悪魔は何かしら、

目的があり召喚され…そして…

召喚主の制約に縛られている筈です」


「制約…か…

確かに口を縫われ声が出せない感じだったな」



オセの縫い合わされた目のように…


召喚主は魔の領域の者を召喚する時、

絶対服従の制約として、召喚対象を何かしらの方法で縛る。


もし、召喚主の命令に背けば…

その身は途端に死滅することになる。


召喚主が真っ当な意図で悪魔を召喚したのなら良いのだが…


もし、悪行の為に悪魔を召喚したのなら…

憐れだが、あの小悪魔をいずれは退治しなければならないだろう…



「もう、再会することが無ければ良いのだがな」



リーンが少し憂いを帯びて微笑んだすぐ真横で

…当の低級小悪魔も、うんうんと頷いていた。



「⁈⁈⁈⁈」



リーン一同、めっちゃ驚く。



「ちょ…え?…逃げた低級小悪魔が何でここに⁈」


「ナチュラル過ぎるのぅ??」


「わ、私も…気配を感じ取れませんでした!」



町中を歩いていたリーン達に、

低級小悪魔はいつの間にかくっ付いて来ていた。



「お前…!逃げたんじゃ無いのか?」


「また、あの処刑人に襲われるかものぅ?」



追い払おうとしても、低級小悪魔はリーンの側を離れようとしない。


醜く濁った目を潤ませて、リーンに追い縋る。



「………」



リーンが頭を撫でると嬉しそうに尻尾を振る…



「…この悪魔…飼っても良いか?」



リーンの呟きに…



「それはちょっと、どうかと…」

「駄悪魔を飼ってものぅ…」

「お母さん散歩しないからね?ちゃんと朝早く起きて散歩できるの?アンタいっつも面倒見ないでお母さんに押し付けるでしょ?元いた場所に戻してきなさい」



あっさりと皆に否定されてしまうのだが…

低級小悪魔は離れず、くっ付いてくるのだ。


仕方なくリーンは、再度提案をする。



「せめて、無事に魔界へ帰す方法を探してやる…と言うのはどうだろう?」



その提案にオセも頷く。



「そうですね、それなら…」


「じゃが…無理に他者が召喚を解呪すれば、

召喚主と悪魔への負担が相当かかる事になるのじゃが…最悪、両者死ぬかもじゃが…

それで良ければ儂が力で捩じ伏せて召喚を解呪するがの?」


「全然良くないだろ?

この悪魔もだけど、召喚主も被害あるのは…

ちょっと不味いだろ?」



両者の繋がりを無理矢理断つ事はできるが…

代償も大きいとなれば…

やはり、召喚主を探し出して円満に帰すのが良い。



「ふむ…なら、この迷子?

…の小悪魔の召喚主を探す事から始めるか…」



方向は決まった。

召喚主を探す間、暫し一緒に居られる事を察知した低級小悪魔は

嬉しそうにリーンの周りではしゃいでいた。




◇◇◇◇◇


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ