114話 村で聞いた超衝撃の話
◇◇◇◇◇
「本当に、ありがとうございました!」
三人の少女はリーン達に頭を下げる。
陽が傾くにはまだ早い時刻に村に到着した。
質素な家屋が数十件ほど集まっただけの、
本当に小さな村だったが、
村人は皆、朗らかで旅人を歓迎していた。
「まぁまぁ!ウチの子達を送ってくださったのですって?本当に良くしてくださって…」
少女の母親らが挨拶に出て来た。
少女らは村の薬師に診てもらうと、連れて行かれ…代わりに彼女らの親や親類が感謝を述べにリーン一行の周囲に集まった。
「いや、人助けは慣れているからな。
それより我々も岩棚で迷っていたので、
抜け出せて助かったよ」
村人に囲まれながらも、リーンは説明し、
話しを聞き付けた村長まで、挨拶に来た。
地図の虫喰いを話したところ、新しい地図を
譲ってくれ、大いに助かるのだった。
「ダルムの町へは、ここからそう遠くはないが…
どうぞ一泊我が家で休んでいってくださいな」
一行は村長の厚意を有り難く受ける事にする。
「やったぁ!ご馳走様作ってくれるって!」
「久々ベッドで眠れるのは助かるのぅ」
「私はお水を頂いて…髪を洗いたいですね
乾燥と砂埃で辛かった」
イル達がそれぞれリラックスする中、
リーンはダルムの町への情報調達に余念が無かった。
「我々がダルムの町を目指してるのは…
定かな情報では無いのだが…魔の勢力がダルムへ駐留しているという話しがあったからだ…
何か、噂など…耳にしているだろうか?」
夕餉の席でリーンは村長に話してみる。
魔王がいるか?…などとは、とても言えまい。
御伽噺だと言う前提でも、魔王は数百年前に勇者によって倒された…と言うのが、庶民の通説なのだ。
悪戯に不穏な事を言っても信じる方が珍しいだろう。
…だが、そんなリーンの配慮をひっくり返すような発言を村長から聞く事になる。
「魔の勢力…ですか?
おお…丁度話しが来ていたところなのです!」
「…え?」
「ダルムの町で、なんと魔王が捕まったらしいのです!」
リーンどころか、流石に皆が耳を疑う。
「魔王が…捕まった??!」
◇◇◇◇◇




