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111/124

111話 「僕らモテないね〜」「豚とジジイじゃからのう…」


◇◇◇◇◇



「え…?

私達を村まで送ってくれるんですか?」



焚き火の暖かな火にあたり、温かい飲み物を飲み…やっと一心地ついた三人の少女らは、

リーンの提案に驚く。


窮地から救って貰い、手当てまでされた上に

彼女らの故郷の地まで送ってくれるとは…



「うむ。

二人は足の骨が折れていて、歩行も困難だろ?

もう一人も傷が深いしな」


「幸い、私も明日になれば…元の姿まで回復しますので…魔獣になって背負って行けますから」



リーンとオセの心強い言葉を受け、

少女らは、うっとりとする。



「リーン様…オセ様…ありがとうございます!」



すっかり少女らは、

凛々しい、リーンとオセの虜となっていた。


それを、恨めしそうに見る小太りのイルと、

我関せずの老人フィアロアは完全に蚊帳の外だったが。



「イル、干し肉焼けたぞ?」


「うん、美味しいね…ほら、フィアロアも」



二人が仲良く肉を食べてる様を見て、

大分気持ちが解れてきた少女らが呟く。



「彼ら…本当に仲良いんですね?」


「ウチのリーダーも…

よく私らに肉分けてくれたなぁ…」



少女がリーダーのことを思い出すと…

二人の少女もまた、しんみりとし出す。



「…ぐすっ…リーダー…死んじゃったのかな?」



悪魔の襲来時、囮となって三人を逃した

彼女らパーティのリーダーだと言う少女は…

辺りを探してみたが、見つからなかった。


悪魔は人間を捕食する習性がある…

皆、口にはしなかったが…最悪の可能性もある…のだ。


近くに落ちていた、

リーダーの愛用剣を少女らは胸に抱き…

当面は冒険者を休業し、故郷へ帰るという。



「私達、四人は幼馴染なんです…

せめて…リーダーの剣だけでも故郷へ…」



涙ぐみながら、少女は話す。


夜が明けたら、彼女らを故郷へ送ろう。


ダルムの町から、そう遠くはない小さな村が

彼女らの故郷だと言う。


仲間を失う悲しみは…リーンにも痛いほど

共感できた。


彼女らの今後に幸あれ…と、

聖女として願うリーンだった。



◇◇◇◇◇


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