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106話 命を賭しての囮【挿絵付き】

◇◇◇◇◇



「もし…本当にアイツらが悪魔なら…

私らでは敵わないわ…

伝説の勇者様でも現れてくれない限り…」



そんな少女らの呟きに反応する声がした。



「ほぅ?

…自分らの実力は分かっているのですね」



少女冒険者達の背後から突如声が聞こえた。



挿絵(By みてみん)




その声は低く無機質、凡そ人間の声帯から発せられる音では無かった。


…冒険者らは、振り返らずとも悟る。


悪魔に…気付かれたのだと。


リーダーの少女は、ぎゅっと唇を噛み締め

恐怖でガチガチ鳴りそうになる歯に力を入れる。



「私が囮になる…」



リーダーは静かに、だが有無を言わせない

強い意志を含み、指示を出す。



「私が囮となって、攻撃を仕掛ける。

そのタイミングで皆は逃げて!

一人でもいい…誰かが町まで助けを求められれば…!」



悪魔と戦って、助かる見込みは低い…


だが、

町のギルド迄行って助けを求められれば…

骸くらいは拾って貰えるだろう。


…誰かが悪魔を退治できるかもしれない…


仲間には生き残って欲しい…!


そんな微かな願いを胸に、リーダーである少女は、振り向き様、剣を抜き悪魔に立ち向かう。



「リーダー!!」


「止まるな!逃げろ!」



リーダーの声を聞いたのはそれが最後だった。


仲間は我武者羅に走る。

三人バラバラに走れば、追手も減るだろう…


しかし…


弓士が遂に悪魔に捕まり、目にした先には…


残る二人も同様に…悪魔に捕らえられていた…

悪夢のような光景だった。



「あ、ああ…神様…」



弓士は絶望に打ちひしがれる。

リーダーの、命を賭しての囮も虚しく…



「助け…て…」



弓士の掠れた声は誰への懇願か…?

弱々しい声は風に攫われていった。



◇◇◇◇◇


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