101話 地図に虫喰い⁈
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「オセ…?どうした?」
地図を見ながら困った顔をするオセに、
リーンは尋ねる。
オセは地図をリーンに見せる。
「はい…ここ…虫食いですかね?
地図に穴が空いてしまっていて…」
見れば、地図には親指の爪ほどの大きさの穴が空いてしまっていた。
「むう…昨日の昼までは、穴など無かった筈だったのだがな?」
「イルが破いたんじゃないかのぅ?」
「フィアロアこそ!!」
野宿の際に、荷物と共に地面へ置いてしまったのが悪かったか…?
「いや、これは我に非がある…
借り物なのに、もっと丁重に管理しなくてはならなかった」
リーンは申し訳無さそうに、地図を触る。
大きな街へ行った際には修理屋に直して貰わねば…とも。
「リーン様だけの責任では無いのじゃ!
紙を喰うような虫を近づけた皆にも責はある」
「フィアロア、虫嫌いだもんね〜」
「イル!貴様が悪い!ちゃんと夜見張りしてたのか⁈」
「フィアロアだって同じだろ⁈」
また漫才を始めた二人に、そろそろ鉄拳でも
下してやろうかと、リーンは胡乱気な目を向けるが…
オセの困ったような溜め息を耳にし、
リーンは再び地図に目を遣ることになる。
「ただ…虫喰いの場所が少し問題でして…」
オセの指差す箇所を見れば、道が複雑に絡み合う交差地点に、まさにポカンと穴が空き、
それは、これから出発する進行方向でもあった。
「なるほど…この先に道が分岐する場所があるのに…大事なところで道が分からない…
という訳か」
「でもまあ〜ここで悩んでても始まりませんし
陽が高くならないうちに、先ずは進みません?」
イルは気楽そうに話す。
確かに悩むのは、分岐点へ行ってからでも
いいだろう。
一行は軽く朝食を済ませ、歩き始めた。
「うわぁ…本当に迷路みたいだ〜!!」
陽が頭上高くに上がる頃、問題の分岐点へ
到着したのだが…
その景色にイルは驚きの声を上げる。
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