NO,2 「弟」
「みくるぅ!」
みくるは潰されそうなところにいた。
「危ない!!!」
雄大はみくるを押し出し、自分も逃げることが出来た。
しかし、沢山の生徒が屋根に潰されてしまった。
「全部潰れちまったな……」
「うん……」
4人は呆然とそこに立ち尽くしていた。
「ここでぐずぐずして入られないな。壁も崩れそうだから、早くここを出よう。」
4人はグラウンドへ向った。
「なんか忘れているような気が…」
「何がだ?」
「あ!幸田が!」
「?」
「家に一人なの!早く行かないと…」
4人はみくるの家に向うことにした。
電車はストップしていて、いつ動くか分からない。
「多分走れば、1時間で着くと思う。」
「え?まさか……走るのでしょうか…?」
「命は惜しいからね!ほら、行くよ!」
愛菜とみくるは駆け出して行った。二人もついていく。
「ゴゴゴゴゴゴゴ……」
余震が来た。
「ビルが倒れるぞー!!」
若者が叫んだ。
「みくる、危ない!」
雄大は引き返した。しかし、間に合わなかった。
「うえっ……」
みくるは吐血して意識を失った。
「やばい…!レスキュー呼ばないと!」
雄大と卓也は走っていった。
その間、愛菜はみくるそ手を握っていた。
「お願いだから…………生きてて………死なないでよ……」
愛菜の頬には涙が伝っていた。
救急車のサイレンが響き渡る。
医師は脈拍、心肺、瞳孔等を調べている。
トリアージ・タグの色は…………黒だ。
つまり、死亡確認か、救命不可能。
「ごめんな、君たち。もうこの子はどうすることもできないんだ。」
三人は呆然としていた。涙も出てこないくらいショックだった。
みくるの死後、小川家に到着した三人。
母には事実を知らせ、弟には入院しているかもしれないと言った。
三人は後は帰ることが目的。
二人とも家に帰って、俺は一人になった。
家周辺。今日、通りかかったのに、すごく懐かしく思える。
家も無事で、後は父と母の生存のみを願った。
家のドアは壊れていたので簡単に入れた。
ガラスは割れてテレビは倒れている。
「ガチャ」
物音がした。
「母さん…?いるの?」
いなかった。
自分の部屋にも入ってみた。
「机、やっぱ倒れてる。」
机を立てて、ゴミ箱も立てて、ふぅ、一息ついた。
すると、誰か家に入ってきた。
「卓也!!!!」
「母さん…?」
「はぁ…よかった。生きててくれて。」
「父さんは?」
「怪我したけど大したことないわ。」
一族、皆無事みたいだ。




