忘れるための記憶は存在しない
もっと多くの方々が近づきやすい『フラットフォーム』でも活動を並行していきたいと思い、
無理を承知の上で小説家になろうとの並行を決めました。
約束は必ず守るので見守ってもらえると嬉しいです。
「ふと空を見上げたよ。 くらっとした光が漏れる暇もなく
視野を遮ったその水臭い空気ののかたまりのせいで、
なんとなく視界が乱れるような錯覚に惑わされた気がした。」
「時間切れだ。結局お前は、10分の猶予を生かせなかったな。」
杏と勇魚の衝突の間で勇魚の保護にもかかわらず、
六花本来の不死に近い肉体にもかかわらず、10分間蓄積されたダメージに
再生が追いつかなくなった瞬間、最後の剣撃が届く直前に悟が現れ
工房〔アバロン〕・〔|夢現の狭間《むげんのはざま〕を展開して二人は消えた。
「色々聞きだしたい事は山ほどだが、今はそうもいかない。
そのままその中に閉じこんでおくほうが簡単だけどだったら後が
怖いのでなこうしよっと、エイッー。」
悟は袖のどこかに隠していたアリアからもらった封印球を
六花の体に押し込んだ。暗い紫色の球体が六花の外皮を透過するように
押し込むと、悟が展開した工房の景色が姿を変え出した。
〔工房〕を埋め尽くしていた花の姿はいつの間にか消え、〔工房〕の姿はまるで
六花の精神の内側に干渉し入ってきたように見えた。
六花は予想通り精神の内面でさえ主導権を失って侵食されたように
弱くなっていた。悟は、立花の全身を包んだ生きて揺れ動く血管のような
根に沿って、一番奥に根を伸ばしたような何かに近づいた。
「チッ、結局ここまで来てしまったのか、さすがというべきだな。
それでおぬしは今から私をこの器か引き出すつもりか?
見れば分かると思うんだが?」悟は凄く聞きたくなさそうな顔をしながら
六花の内側に持って来た封印球を出した。
「無理やりに引き離すせば六花も無事にはいられないなんてありふれた
脅しをするつもりなら殴るぞ?俺に二度言わせるな。今はお前なんかに
構ってやる暇はないんだ。だってお前、あいつよりは...
いやーそこを比べられるレベルでもないか、森の眷属のたぐいだと見たが...
今はどうでもいい、後でまた会うためにしばしお別れだ。」
悟の手から離れて空中に浮かんでいる封印球が光を放ち始めたら、
さっき悟が歩いてきて折れた小枝の魔力を認識し、立花の内面に深く根を
下ろした誰かを傷一つなく球体の中に吸い上げて封印させた。
時を少し先のぼり、2015年9月15日 正午 00時 07分 第一区域
知られていないどこか
この日、秘密裏に行った議会の第1議題は、トラザン家の職位剥奪剥奪に対する
案件を扱っており、会合には当然ながら当時灰色地代に警護員を連れて
行き行方をくらましたトラザン家の若いロード·トラザン·ダービッドは
姿を現さなかった。
反面、当時トラザンと同伴した江藤家のロード·江藤神作は議会の雰囲気を確認する
ために事前に準備しておいた己の魔力で作ったダーミーを連れと共に参加させ、
リアルタイムで議会の状況をチェックしていた。 議会には基本的に家門の
ロードの出席が必須だが、不意の場合に備えて議会参加他2家門のロードの許可を
受けた場合、代理人を出席させることができるが、この日トラザンの席は空席だった。
書類及び公式席上で発表した、ロード、トラザン·ダービッドそして
ロード代理であり、妻のトラザン·ビンド·エリアスのうちトラザン·ダービッドは
灰色地帯に姿をくらまし、本来なら出席すべき代理であり妻であるエリアスの場合、
家門側に聞いても身辺の確認さえ不可であった。
この積み重なった小さな問題はこの日、議会の第1議題であり、暗躍的に議会、
さらに輪に所属した魔術師ならば皆が知っていたトラザンの爵位剥奪と
トラザン·ダービッドの不正およびトラザン·ビンド·エリアス殺害疑惑および
その他の犯罪関連デマと主張により力が入ることになる。
組み立てられた脚本どおり、適当に顔色を伺いながら車を動かす中途半端な
雰囲気は、実際にその場所にいないにもかかわらず、とてもうんざりして息詰まる
典型的 な〔輪〕の慣習の一だった。
「今就任したばかりの若者が顔を出さないことが礼儀正しくない。」
「分家まで出席した席に宗家のロードがいないなんて…」
から始まって老人たちの固定観念が主導する
トラザン家とロード·トラザン·ダービッドと彼の妻トラザン·ビンド·エリアスに向けた
普段とは言えない本当に品格の落ちる非難の矢を吐き出した後、トラザン家の2人家で
あるラドガとビュルニュウス家のロードがそれぞれトラザン家追放の雰囲気を取り
持っている議会の会議現場で決定打につながる致命的な言い訳として、
それぞれ次のような発言をした。
「殺害などの疑いは真偽を確認できませんが、性物密搬入などの多数の犯罪に
ついては前ロード時代からトラザン家が集団的に行ってきた記録に
関する帳簿があります。」
「宗家の現ロードである坊っちゃんは、本人の結婚生活にしばしば不満を
表わしていました。他の女性に会っているような姿を見せなかったのですが、
ずっと侯爵夫人ではない他の誰かを慕っているような姿を見せました。」
議会の雰囲気を一気に覆してしまった分家の密告は、おそらく
その裏背景にトラザンを良く評価してい誰かが伝承魔術学界の偉人とも
呼ばれたトラザンの前ロードの他界以後、突然就任した若いロードのせいで
乱れた宗家と分家の間を狙ったように見えたが、正確な確証を持つことは
できなかったため、神作は現場の不合理に流れる空気に反抗心を表出する
ことをあきらめ、ただ見守り続けた。
いざ当事者がいない状況でその権利を尊重しないように、
これといった追加意見がない状況で話は急速に進行され、雰囲気上当然にも
議会の前半部はトラザンに対する話で熱く盛り上がり、
結局トラザンの爵位剥奪が決定された。
「それでは直ちにこの灰色地帯に隠れているゴミを拘束するための
人員を編成するようにします。」
「急ぐより現場の人数に任せてみてはいかがでしょうか? そうじゃないですかね。
江藤神作伯爵? あ、そうだね、抱いては山を利用して会議に遠隔出席する
理由もないはずだし。まあ、もともと引き受けた役柄があるだけに、
この場にいる誰よりも灰色地帯によく出入りするので、あまり文句をつけたりは
しないのですが、どうせなら楽に行こう、ということですね。」
神作がダーミーを使っていることを指摘したのは、ほかならぬ議会の中枢とも
言える現、3代目の議会長のロード·シェルギヌスは、神作がダービッドと一緒にいる
ことを知っているような口調で追い詰めるように話した。
「いや、この件は我々から引き受けるとにしよう。」
議会長の負担になる雰囲気を切るように自然と自分のものに変え、
己の席から立ち上がって神谷の席に近づき、緊張をほぐせというように
肩を軽く叩く彼は、ベリタスフィア家の当主であり、本来なら議会長であるべき
男だったが、権力を投げ出して封印決議のリーダーを務めている
ロード·ベリタスフィア·アストであった。
彼は自然に雰囲気を自分のテーマに導いていくリーダーシップを見せながら、
彼自身も自分の父親以上の世代の不満混じりの対話を3時間以上聞いているのが
とても楽ではなかったか、会議の進行を引き受けた。
「深海の座標計77カ所でアッシュの魔力と推定される衝撃波が確認された
報告が入ってきましたね。」
「やっぱりまだ生きていたのか…」
「それだけの意志を持てば、おそらく世の中の形態に亀裂を生じさせるほどの力を
持っているだろうが、少なくとも今まで姿を現していないことから、都市社会に
何ら変化を図るだけの人物ではあるまい。」
「とは言え、単純に見過ごすだけのことではない。」
「正確な真相を把握できないだけに、これは後日、挙事の真祖となる
可能性である以上無視することはできまい。」
テーマを取り出すと、議会の構成員たちは「一つ二つ口をそろえて仕方がない」
という言葉をそれぞれ作り出し、それを聞きながらひとまず保留しようと次の
案件のために資料を渡して確認したアストの顔は急激に暗くなった。
配布された資料の内容は以下のとおりである。
〔白の王〕本体が玉座から立ち上がり〔黒の王〕の不在に乗じて深海を広め、
自分の領域を増やしている]
単純に読んでもその意味が分かればぞっとする内容にならざるを得なかった。
実際、以前の白衣王の白夜当時、悟によって制圧され致命的な傷を負って
玉座に戻り、かなり長い間静かで、〔黒の王〕の場合、〔白の王〕よりは
るかに長い間姿を分裂と眷属が姿を現すことがますます減り、彼の生死を
分からないというのが学界で下した表面的結論だったが、悟は詳しく
明らかにする理由にできにが、〔黒の王〕は消滅しなかった
と話していた。 それでは白衣王が動いた理由は何だろうか、
静かだった隠居した魔法使いの動きが突然なぜ現れたのか、それも何かと激しく
戦ったように衝動的な魔力の形で…。 このような手がかりが示す推論の方向は
想像したくなかったが、不思議なほど納得がいった。
すべてのテーマについての会議が終わり、議会では灰色都市の魔法使い、
早瀬悟を狙って必ず〔白の王〕は現れると仮定し、これについて
トラザンの職位剥奪のための逮捕過程のため、ロード·ベリタスフィアを軸に
封印決議のエリートで構成された専担チームを灰色地帯に発令し、現地の早瀬悟と
接線することを優先する特殊作戦が始まった。
その後、彼らが灰色地代に着いた時点は残念ながら議会で上程した最悪の時点だと
思われた、 白夜に覆われたまま存在するだけで空間で悲鳴を上げる
ような〔白の王〕のオーラにアストを除いたほとんどの部隊員は、
その重圧感を前に輪の中でも戦闘経験が豊富なエリートたちは、
そのまま彼ら自身の肉感的本能に逆らえず、重圧感に絶対的恐怖という何かを
悟らせ、事実上、何もできず隠れて状況を見守ることを決めてから
時点は悟が六花がと共に消え、再び現れた現在に戻ってくる。
気を失った六花を抱いて地面に優しく安着しながら六花を勇魚に渡した悟は
神経を尖らせているように鋭い口調で声を高めた。
「そんなによく隠れるわけでもないのに、いつまで盗み見ると広告するつもりか」
悟は声を高めながら光を散乱させて姿を隠していた偽装魔術を飛ばしてしまい、
一種の警告用威嚇を加えたが、アストの指示だったのか、あるいはそのような
マニュアルが存在したのか、部隊員のうち2人はあっという間に気配を隠し悟の
首の近くまで刀を突きつけて強圧的な態度を見せた。 そのようなすべての
状況を見て、アストは呆れたのか笑いながら口を開いた。
「いやあ~、久しぶりだよ、早瀬、おかげで面白い見物を思い存分楽しめたよ。
ちょっとだけ気になることも少しあるが、今すぐ問題はそうではないんだ。
トラザン·ダービッドは今、どこにいるんだ?」
[続く]
2021年11月からpixiv小説で活動始めたナメクジと申します。 以前から小説家になろうで活動することを考えていたのですが、アトリエ環境を見直しながら併行することになりました。
いよいよデビューから1年が近づいています。
そしてアルバンソサイエティ&ディプシー_ファストシーズンがいよいよエピログまで
公開され終わりました。
これからもよろしくお願いします。
完全に並行が可能に慣れるまでは時間が少しかかると思いますが、多くの方々に私が製作するコンテンツを楽しんでもらいたいと思っております。