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少年たちのように-7


 四人は薄暗くなった国道沿いの歩道をわいわい騒ぎながら歩いて家に向かった。

「なんで、私立なんか行ったんだよ」カナ

「そんなこと言っても、ね、リョーコ」あざみ

「アタシんちは何にも言わなかったけどね、先生が言ったんだよ、受けてみろって」涼子

「へえ、そんなにリョーコ成績良かったの?」ユキ

「アタシはよくわかんなかったけど、何か受けてみろって。それで、親もその気になって、それで受けたら受かった」涼子

「うちは、受けてみたらって、パパに言われたの。授業料が安いし、旭へ優先的に推薦入学ができるっていうから、じゃあ試しにって受けたら受かったの」あざみ

「二人ともそんなに頭良かったかな?な」カナ

「よくわかんない」あざみ

「ひょっとしたら、緑ヶ丘ってたいしたことないんじゃないの」カナ

「たぶん、ね」涼子

「えらそうにしてるけどさ」カナ

「あたしはえらそうにしてないよ」あざみ

「アタシも」涼子

「わりぃ。でも、受かったヤツってうちのガッコから十人もいないんじゃない」カナ

「だって、一学年、二〇〇人くらいだよ」あざみ

「じゃあ、エリートだってことは間違いないじゃない」カナ

「そんなのじゃないってこと、ユキちゃんなら知ってるでしょ。あたし、もう嫌なの。ほとんど毎週土曜日補習よ。お前はできそこないだって言われてるみたい」あざみ

「へぇ、そう。リョーコは?」ユキ

「アタシは補習なんてさぼるから」涼子

「さすがね」ユキ

「でも、こうやって、遊んでられるのももう少しだね」カナ

「カナ、どういうことよ」あざみ

「だって、三年になったら受験だよ。こんなことしてられないよ」カナ

「うまくやればいいのよ。どうせ、親も先公も厄介なことは嫌なの。見て見ぬふりしてるんだから、あたしたちだってうまくやりゃあ何にも文句言われることはないのさ」ユキ

「ユキ、まだ文句言われてないの?」カナ

「誰に?」ユキ

「先生」カナ

「大丈夫だよ。あたし、ガッコじゃおとなしいし、成績もそんなに悪くないから」ユキ

「成績だけだよね。先生が文句言うのは」あざみ

「バカだよ、ただの」ユキ

「それしかないからね」あざみ

「あぁ、やだな、受験なんて。あ、そうか、緑ヶ丘はないのね」カナ

「ない可能性もあるってだけ。完全にエスカレーターだったらいいのに」あざみ

「まぁ、あたしたちとは身分が違いますから」ユキ

「何よ、その言い方。厭味?」涼子

「いえいえ、滅相もございません」ユキ

いつかの涼子の口調を真似してユキは答えた。ニヤニヤ笑いながら、四人は家路を辿った。


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