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学校での日常その1

 皆んなで、喋りながら歩いていく事、徒歩15分、学校が見えてきた。


 まだ、歩く時間としては、5分程かかるのだが、その距離でも既に、建物が立派に建っているのが分かるのが、俺たちが通う学校は県立時狭間高校という。

 この高校は県内有数の進学校でありながら、部活にも力を入れていて、まさに文武両道を地で行く高校である。

 ただし、他のそうゆう文武両道の高校と比較して、うちの高校はかなり、校則などがゆるい感じなのでは常々思っている。

 なんと、この高校は私服での登校も許可しているのだ!しかも、髪を染めたり、ピアスをつけてもお咎めなしであり、ゲーム機なども持ってきても問題ないという寛大さだ。(ただし、流石に度が過ぎれば注意されるが)


 なんでも、昔の人が、子供を校則などによって縛りつけるのでは、返って教育の妨げになるのではいう風に考えたらしく、なら一層、校則を極限までゆるくして、生徒達の自主性を重んじて、勉学に励んで貰おうという風になった為、此処まで緩い感じになったらしいのだ。


 その為、この高校は中々個性的な人物が多いのも特徴なのだが、皆、メリハリをつけて行動しているので、今まで社会問題にもならずにそのブランド力を保持しているある意味奇跡の学校なのである。





…………


 あの後、学校に着いた俺たちは、水羽と別れた後、

皆んな同じクラスの為、一緒に教室に向かっている所である。


 「なんか、今日いつもよりも騒がしくないか?

  まるで、柚月が何人もいるようだぞ」


 「そうだね、確かにいつもと比べると3柚月程騒がし

  いね

  何かあったのかな?」


 「ちょっと、二人ともひどーい‼︎

  私を騒音の単位にしないでよ!

  私、もっとお淑やかだもん‼︎」


 なんか、不満です!って感じで柚月が言ってきたけども…えー、お前、いつも騒がしいじゃん…自覚ないのか?

 

 まぁ、俺がお前に言えるとしたら…


 「柚月、お前は本当に自分がお淑やかだと思うの

  か?」


 「そうだよ!

  私、凄くお淑やかだもん!」


 「それは、お淑やかの代表である水羽と比較しても

  か?」


 「…」


 「…」


 「…てへ☆」


 呆れて、物も言えないとは、この事か…俺は和也と無言で頷き合って、同時に


 「「ハァー」」


 とため息を吐くのであった。






 「て、いや、ちょっと二人ともあんまりじゃな

  い⁈

  そこまで、露骨にしなくても!」


 「いや、だってなぁ〜?」


 「ねー」


 「うー、二人とも馬鹿にしてー」


 そう言って、柚月は俺の肩を叩いてくるが、これがラノベとかだと、ぽかぽかという可愛らしい感じで叩かれるはずなのだが、柚月は俺の肩をドンドンと叩く

 だから、痛い痛い‼︎少しは加減せい!しかも、また俺だけだし⁉︎

 もう、俺のライフはゼロよ…


 そんな、馬鹿騒ぎをしてたら、教室に到着した。

 俺たちが一緒に来る時は大体、教室のドアを最初に開けるのは、俺なので、今日も俺が先頭をきって開ける。


 「皆んな、おはようー」


 そう挨拶すると、今まで、教室で喋っていた人たちが一斉にこっちを見てそれぞれ挨拶をしながら、こちらに近寄ってきて…


 「あー、柚月ちゃん、和也くんおはよう!」


 「柚月っち、おはよう‼︎」


 「カズくん、おはよう」

 

 

 等々…て、おい⁉︎

 なんで、和也と柚月には挨拶していて、俺には誰も挨拶してくれないんだ⁈

 俺が一番最初に挨拶したのに⁉︎


 何、俺っていらない子?それとも、俺という存在は皆んなに認知されてない?俺泣いちゃうよ?、泣いていい?


 「皆んな、おはようー‼︎

  ただ、ユーちゃんにも、挨拶してあげて!

  今にも、泣きそうな雰囲気だから…ププ」


 おい、柚月慰めるのか、貶すのかどっちかにしやがれ…てか、絶対にからかってるな⁉︎


 「そうだよ、皆んな、ふふ

  流石に、裕樹が可哀想だよ、ふふ」


 お前もか、和也〜‼︎

 そうですか、そうですか、お前らはそうゆう態度を取るんですか…

 あー、こんちくしょうめ!

 やってられるか、ッケ


 「おー、おー、ふてくされちゃって!

  ゆうやの事を、忘れるわけないだろ?

  てな、訳でおはよう!」

 

 「はは、いつもの事じゃないか

  全く、ユウは本当に弄りがいがあるなぁー」


 そう話してきたのが二人おり、最初のやつが、高校1年の時からの悪友の1人である、坂田大助で、こいつは身長が190と高く、髪は金髪でワックスで決めており、顔の造形がチャラい系のイケメンである。

 しかも、バスケ部に所属しており、大会とかで、活躍しているから、まぁ、女子にモテる…

 

 …悔しくないんだかね!本当だからね!


 ただ、こいつは柚月の雰囲気馬鹿と違い、真性の馬鹿であり、いつもテストで最下位争いをしている程である。


 もう一人が神田圭介であり、こいつも高校1年からの悪友の一人である。

 こいつは容姿は中性的ので、髪は黒の男子にしては長めなのも相まって、もし女装しても、違和感がないようなタイプなのだが、運動、学力が全て平均の、 人呼んで“ミスター平均”と呼ばれている。

 性格は基本的には、誰に対しても優しく、面倒見がいいので、人気者の一人ではあるのだが、そうしている理由がちょっとなぁ〜

 ただ、俺らと絡む時は何故かタガが外れたように、俺を標的にすぐいじりをするのでそれは勘弁して欲しい…


 「おー、2人共おはよう…

  毎度思うんだが、なんで俺、いつも弄られる  

  の?」


 俺がそうゆうと二人は満面の笑みで


 「そんなの」「決まってるじゃん」


 「「「「「天性の弄られキャラだから!」」」」」

 

 「天性の弄られキャラってなんだよ!

  しかも、クラス全員がそうゆう認識かよ⁉︎

  そんなに、俺をいじるのが楽しいかよ⁉︎」


 「「「「「うん、そうだよ‼︎」」」」」


 もうやだ、このクラス…







…………


 朝の一幕が終わった後、俺は自分の席についた。


 ちなみに俺の席は窓側の一番後ろと中々、いい席である。

 俺は、朝廊下を歩いている時にいつも以上にうるさかったのを思い出して、前の席にいる大助に聞いてみることに。


 「なぁ、大助、ちょっといいか?」

 

 「なんだ、ゆうや?

  また、弄って欲しいのか?」


 「違うわい⁉︎

  そうじゃなくて、今日廊下歩いている時に

  いつもよりも騒がしかったから、なんかあったの

  かと思ってな」


 「あー、そうゆう事

  いや、なんか聞いた話によると転校生が来るらし

  いんだわ。」


 この時期に転校とはまた珍しいな。ただ、高々転校生如きで此処まで騒ぐか?

 

 「へー、転校生とは珍しいな

  ただ、それでも騒ぐほどの事か?」


 「いや、それがさ聞いた話によるとめちゃくちゃ

  可愛い子が来るらしいんだわ

  なんでも、時狭間四天王級に可愛いらしいか  

  ら、皆んな興奮しているんだよ」


 「待て待て待て⁉︎

  なんだ、時狭間四天王って⁉︎

  聞いた事ないぞ⁉︎」


 いや、マジで、なんの事⁉︎

 俺、知らないんだけど⁉︎


 「あっ、ヤッベ

  この話はなかった事で…」


 「いや、無しってどうゆう事だよ⁉︎

  意味分かんないんだが⁉︎」


 なんだ、この感じ…いつもだったらペラペラ喋る大助が、話を途中で中断するとか可笑しすぎる…

 流石に、訳が分かんないから、大助を問い詰めようとしたら…


 「まぁまぁ、大助

  そこまで、言っちゃったなら、

  少しは教えてあげた方がいいと思うよ。」

 

 と、圭介が言ってきた。

 どゆこと?  


 「えー、俺大丈夫か?

  殺されないか?」


 えっ、何?

 俺に教える事は死と直結なの?

 どうして⁈

 

 「分かった、じゃあ僕が教えるよ

  ユウ、全ては教えられないけどよく聞いてくれ」


 「お、おう…」


 「いいかい、この時狭間には可愛さ、美しさといっ

  た関連から、頂点に位置する存在が、4人存在する

  んだ。」

  

 「ほうほう

  ちなみに、相手は誰よ?」


 一体、誰が言い出したことやら…


 「全員は教える事は出来ないけど、2人なら教えられ

  るよ」


 「いや、なんで全員教えてくれないんだよ?」


 「いいから、いいから

  ちなみに、その2人とは、君の幼馴染達の事だよ」


 へー、そうなのか…って⁉︎


 「はー、マジかよ⁉︎

  あの二人が四天王なのかよ⁉︎

  あいつらは、その事を知っているのか⁈」


 「勿論、本人達なんだもの、知っているに決まって

  いるさ

  因みにだが、今日まで四天王の存在を知らなかっ

  たのはユウだけなんだよ…」


 「なんで、俺だけ知らないんだよ⁉︎

  意味分かんないんだが⁉︎

  一体、どうゆう事だよ⁉︎」


 そう言って、圭介を問い詰めようとしたら、異変に気付いた。なんだ、圭介のやつ、よく見ると手が震えている…?


 「済まない、ユウ…

  後、僕から言える事はユウは他の四天王と親しい

  中である存在なんだ」


 「じゃあ、教えてくれてもいいじゃないか」


 「いや、ダメなんだよ…

  もし、全員教えてしまうと、それを教えた人とユ

  ウは男子全員に報復されてしまう決まりがあるの

  さ…」


 「なんで⁉︎本当になんで⁉︎

  ちょ、その理由を教えてくれ⁉︎

  流石に怖いんだが⁉︎」


 「ユウ、ごめんね…

  非力な僕たちを許してくれ…」


 「おい、圭介!圭介〜⁉︎」


 そうゆうと圭介は自分の席に戻っていった…

 一体全体どうゆう事なんだ…

 ちょっと大助に他の2人を聞いて…って⁉︎


 「おい、大助、大丈夫か⁉︎

  めちゃくちゃ、震えているぞ⁉︎」


 「すまん、ゆうや…

  許してくれ、俺たちにはどうにも出来ない事なん

  だ…

  だから、これ以上、四天王の話はなしにしてく

  れ…

  頼む…」


 「あっ、あー…」


 あまりの異常事態に俺は、それ以上聞く事ができないのであった…


 






 怖えー⁉︎

 一体、俺は何に触れてしまったんだ⁉︎

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