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2 ぬいぐるみ魔法

さて、どうしたものか・・・。


娘に会えないのは仕方がない。


・・・悲しくて現実を受け入れたくはないが仕方がない・・・


・・・仕方がないんだ・・・畜生っ・・・。



気を取り直して・・・。


ここにはさっき見たようなドラゴンなんかがいる。


しかもさっきから、隠れて見ていたが、


森の中には明らかに人間ではないものもいた。


どうやら、妙な生物なんかが跋扈するような世界のようだ。(俺の見た限りだが・・・)


すると、


ある1つの考えにたどり着く


・・・俺・・・間違ったら、狩られるんじゃね・・・。


この答えだ。


理由は簡単・・・俺って今、不思議生物だから・・・


さっきみたいな生き物がいるようなところに熊なんていると思うか?


・・・いるはずないだろう・・・。


いたとしても、いいところ、ドラゴンの餌だったんじゃねえか?


つまり絶滅しているだろう。


となると、見るのは誰しも初見・・・・。


「・・・・・・。」


もし人の前にこの姿で現れ、


話しかけるとしよう。


村の入り口

「今日もいい天気・・・今から薬草でも摘みに行こうかしら?」


「お母さんっ!」


バフッ!


「あらあら、どうしたの?」


「なんか変なのがいる。」


「?」



「すいません、どうかここにおいて・・「きゃ~化け物っ!誰か、誰か~っ!」・・・。」


「どうしたんだ!?」


「って魔物じゃないかっ!?」


「あっ、あの~お話を・・「しゃ、喋ったっ!!」。」


「こいつまさか上位の・・・。」


「・・・おい、なんかこいつ弱そうじゃないか?」


「おう、なんか一斉にかかればいけそうじゃ・・・。」


男たちは互いに頷き合う。


「いくぞっ!」


「「「「「おうよっ!」」」」」


ボコッ、ボコッ、ボコッ!


「い、痛えっ!


だ、だから話をっ!」


それからもずっと殴り続けられ・・・・


パタンッ・・・・・・。


結論・・・大の男たちに殴り殺される。



「・・・・・・。」



・・・じゃあ、戦っている途中・・・


さっきみたいなのがいるんだから、そういうこともあるはず。



さっきの不思議な緑との戦闘


「ちっ!


かてえ・・・支援をっ!」


「はいっ!」


「すいません、助けて・・「こっちにも敵よっ!」。」


「なに!」


ザシュッ!



パタンッ・・・・・・。



結論・・・刺殺。



「・・・・・・。」



それからも何度も考えたが、


似たような結果・・・。


殴殺、刺殺、惨殺・・・はたまた、魔法で焼死、溺死・・・爆死なんてのも思いついた。



・・・少なくとも力をつけないと、こちらが殺られる・・・。


・・・せめて避けられるようにならないと・・・。



それから、俺はこの森で体を鍛えることにした。


腕立て、腹筋なんかの筋トレは意味がないとすぐにわかった。


数日、やってみたんだが・・・まったく変化がない・・・。


どこを触っても・・・


ふわふわ・・・もふもふ・・・。


数日やったのに疲れもしなかった。


・・・けど、これは無駄じゃない。


関係ない話だが、このボディーの凄さに気づくことができた。


まず、疲れ知らずに食べる必要がない。


・・・まあ、ぬいぐるみだから・・・


・・・口があるけど・・・ってなんで声出せるんだ・・・?


・・・わからん・・・まあ、いいと言うことにしておこう。



そして、小さいからすぐに穴の中なんかに隠れられる。


・・・まあ、かくれんぼなんかに使えそう・・・。


・・・まあ、相手がいないが・・・強いて言うなら、よくわからん二足歩行生物。


・・・なんか知らんが、あいつらに見つかったら、食われる気がする・・・。



そして、最後は本当にすごい。


・・・体が汚れない・・・


・・・試してないからわからないが、ジュースを零しても平気だと思う・・・。



・・・このことから、俺は悟った。


・・・俺・・・子供遊び道具がいいところだって・・・。


・・・そのことを悟ってひどく悲しくなった・・・。




なんかよくわからない緑色の生物から、


隠れたりしていたんだが、


もしかしたら、こいつら集団でいるんじゃ?


と思うようになった。


しかも、タイプが違うことも・・・中には棍棒じゃなくて、剣や杖を持っているやつがいた。


てことで、追いかけてみた。


すると、


それなりの規模の村があった。


子供に何かをやらせている奴が目に入る。


・・・何かを繰り返させている。


「ステタス・・グギャッ!」


これが何とか聞き取れた。


ここで全能神が言っていたことを思い出す。


『・・・せめてものお詫びとして、魔法を使えるようにしといた。』


・・・これってもしかして魔法じゃあ・・・。


早速試してみることにした。


「ステタス。」


すると、


画面が出てきた。


名前 熊五郎


スキル 火・水・風・土・雷・治癒魔法


    身体強化


エクストラスキル   

 言語翻訳(人語)


    無詠唱


    異次元収納



ユニークスキル ぬいぐるみ魔法



・・・ステタス・・・って・・・もしかしてステータスのこと・・・?


じゃあ、ここに載ってるのが使えるやつってことか?


・・・おお・・・結構あるな・・・。


試しに火魔法をタッチしてみる。


・・・多すぎ・・・1,2,3,4・・・20近くあるし・・・・うわぁ・・・。


更にその一つをタッチすると、無数の呪文が・・・。


・・・これ1つ1つこんなに投げえ呪文が・・・?


試しにいくつかタッチしてみる。


「・・・・・・。」


正直、おじさんの脳みそでこれを覚える気にはならない。


・・・面倒くせえ・・・。


おっといけない。


間違ってタッチしちまった。


無詠唱というところに触れてしまう。


・・・・おっ・・・これいいな・・・。


呪文の完成形を思い描くことで再現。


・・・つまり、一度使って覚えれば、簡単に使えるってことか・・・。


それからも他の気になったのを全て見ているうちに、


最期のものに至ってしまった。


・・・ぬいぐるみ魔法・・・・。



微かに・・・いや、もろにあのふざけた神が関わっていそうな魔法・・・・。


覚悟を決め、タッチする。


すると・・・



毎度毎度すまない・・・また、あ奴が勝手に・・・



・・・またかよ・・・。



そして、さらなる謝罪が続き、


そのお詫びとして、無詠唱と異次元収納をつけたこと。


そして、意外にもこれが強力だったことから、残したこと。



と言ったことが書かれていた。



そしてもう一度タッチすると、


詳細が開くとも。



全能神の言ったことを信じ、


今度は何の覚悟もなく、タッチする。



すると、


お着換えの術・・・。


タッチすると、その項目が新たに出てきた。


「・・・・・・。」


この時点でとてつもなく嫌な予感がする。


けれども、全能神が言うことだからと再びタッチする。


・・・戦士の服、武闘家の服、聖職者の服、魔法使いのローブ、鑑定人の眼鏡・・・・。




・・・うそつき・・・。



内心全能神の言ったことが嘘ではないかと思いつつも、


最後の信じる心に任せ、


一応、戦士の服をタッチしてみる。



すると、


詳細なんかは出ず、


この服に着替えますか?YES/NO


こんな表示が出てきた。



・・・正直かなり迷ったが、俺はここで敢えてYESを選ぶ。



すると・・・手には剣・・・体には鎧、


そして体に力が湧く。


・・・これは・・・?


対魔物用オート戦闘モード開始。


そして、目の前の緑の生物をぶった切っていく。


「・・・はっ?」


瞬時に敵を認識し、


切り割いていく。


相手の抵抗など意味をなさず、


切って切って切りまくる。


魔法なんかを使われるが、


瞬時に避け、


首を刎ねる。


・・・こ・・・これ・・・どういうことんなだよ・・・。


などと考えていると、


10分ほど経った。



すると・・・



・・・辺りは青い血の海・・・。



気分はかなり悪かったが、吐ける気がしない。



・・・ぬいぐるみだから・・・。



そんなことがわかると、気持ち悪さもなくなっていく。




・・・あるのはただ虚しさだけだった・・・。




などと言いつつも、


俺は戦利品を集めていく。


ここでは何が役に立つかわからん・・・こんなものでも・・・。



まあ、装備品のほとんどは錆びていたりだったりで手を出さなかったが・・・。



宝物なんかを異次元収納に入れていると、



ふと、声が聞こえてくる。



「助けて・・・誰かいるの?」



小さな声だったが、


確かに人の声だった。



ある洞窟の中を覗く。



・・・すると・・・



・・・そこにはある一人の女の子がいた。


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