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この作品には 〔ガールズラブ要素〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

苦しみこそが

作者: 八束天音

きっとゴールは違うから 心配しないで

この気持ちが恋だとしても、あなたの答えは欲しくない。

この気持ちが欲望だとしても、あなたに望むことは何もない。


笑顔を向けないで。私はそれでいっそうあなたとの距離を知る。

プレゼントを喜ばないで。私はそれでいっそう得難いものを知る。

あなたの喜びを教えないで。私はそれでいっそう与えられぬ苦しみを知る。

あなたの悲しみを晒さないで。私はそれでいっそう癒せぬもどかしさを知る。


私に感謝を伝えないで。もう二度と期待をしたくはないのだから。

私を気にかけないで。優しさに息が詰まってしまうから。

私に謝らないで。自分勝手さを痛感してしまうから。

いっそ私を忘れてくれても良いくらい。


醜さを嗤えば良いのに。

みっともなさを蔑めば良いのに。


望む私は、罪なのだ。

罰ならば、喜んで受けよう。


それこそが証。

何も欲しくないと嘯いていても、

得られぬことこそが証明だから。


それだけが、望むことなのだ。


あなたが幸せだというのなら。私は生涯不幸が良い。

欲しいものは幸せなんてものじゃない。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 読んでいる私も、胸が詰まるような小説でした。 どろどろした感情なのに、なぜか心に刃を突き立てられるような、鋭く透明な感情にも思えます。 [一言] 哀しいまでに美しい小説だと思いました。 こ…
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