Prolog→History of AI
☆『』が付くのはあらすじとプロローグのみです☆
何十年も前。
人類は幾多もの困難や戦争、試練を乗り越え技術の発達を繰り返して来た。
その技術の中にはAIが含まれており、AIが人類の希望となる様にと今も昔も日々研究が重ねられていた。
そして、今から30年前の2099年2月4日。
「初めまして、マスター。」
ほぼ人類と同等の感情や心、そして優しさを持ち合わせたAI『Cosmos』がAI専門科学者『ルイス・I・アーサー』と『佐羽 栄治』によって作成され、平和を求め数々の考えを生み出して人々の平和を守った。
その平和の中で海外のAI専門科学者『アーチャー・メーヴィス』『カシュペロフ・ニコライ』などのチームにより、『Cosmos』を元に沢山のAI達がアップデートされた。
例えば、
宇宙開発用AI『Orion V』
災害予兆発見用AI『Fortune Ⅳ』
犯罪取締用AI『Conviction Ⅲ』
などだ。
しかし、その分AI専門科学者達のコンピュータの容量は減っていくばかり。
112年前、つまり2017年の時の様に『Cosmos』以外のAIのクローンが量産された。
だが、バックアップや更新など様々な理由でAI本体は自分達科学者のコンピュータ内などに残しておかなければならなかったのである。
自分達の国のデータルームのハードディスクを使ってもいいが、それでずっと閉じ込めてしまう事になったら可哀想だ。
そう考えた科学者達はこりゃ参ったな、という表情を浮かべる他に無かった。
そこで『ルイス』はAI科学者集会にて、こんな案を挙げた。
「ではAIが住む世界を、全世界のサーバー上に構築してしまいましょう。」
と。
皆々良案だと思ったが、
しかしAIがハッキングされ、サイバー犯罪が発生してしまうのでは?
そんな考えが何度も頭をよぎっていた。
すると『アーチャー』は考えを見透かした様に口を開く。
「後、それなら皆さんでAIの警察の様な物を結成しましょう。
セキュリティの強化も同時にしてしまえば世界平和で一石二鳥です。」
疑問を抱いていた科学者達はその意見によって疑問を解消し、世界作成に満場一致で賛同。
異議が全く無い為、世界を作る事にした。
そうして科学者達のAIや科学者達以外のAIにも体が与えられる事になり、その者達が生活する世界『Sphere』が29年もの時を掛けて作成され、初期に作成された『Cosmos』を中心に『Sphere』は廻る事になった。
そしてその数日後。
「では、セキュリティ強化を行います。
技術者の皆様、宜しくお願い致します。」
『アーチャー』の言ったセキュリティ強化も予定通りに実施、『Sphere』の警察『CYBER』も結成された。
それと同時期に作成されたAIが私、『Casiopea』である。
『Sphere』は大規模なセキュリティチェックが行われ、現在よりも一ヶ月前に一般公開された。
現在一般AI技術者や科学者、そのAI達によるコミュニティが出来たり平和に国は廻っている。
だが、そんな世界にも現在悪質な『GUILTY-AI』によるポツポツと犯罪が起きている。
それを取り締まる為、今日も私は戦う。