表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
男装のエース  作者: 刻野尾灯
1/6

第1球:入部希望

北海道の片田舎にある公立高校・芝桜高校(しばざくらこうこう)の職員室で、

この春赴任したばかりの国語教師で野球部監督の栄川卓(えいかわすぐる)は、ちょうど愛妻弁当のフタを開けたところだった。



「失礼します! 栄川先生はいらっしゃいますか!」


ひとりの女生徒が、元気よく大きな声で入ってきた。

その声の大きさに、職員室での昼休みの雑談が一瞬全て止まった。


長い綺麗な黒髪に大きな目、鼻筋の通った鷲鼻、

こんな美少女の生徒がこの学校にいたことに、栄川は驚いた。


「えぇと…僕が栄川です。」


栄川が小さく手を上げると、女生徒は小走りで栄川のデスクの前に来た。



「1年A組の、佐倉南(さくらみなみ)です。初めまして!」


「あぁそうか、1Aでの授業はまだだったね。そんな佐倉さん、僕に何か用事かい?」


「はい、先生は野球部の顧問ですよね?」


「そうだよ?」


「私、入部希望です! よろしくお願いします!」


佐倉は両手で入部届を丁寧に渡した。


「え? ああ、マネージャーかい?

 残念だけど、うちの野球部はマネージャーは置かないことにしているんだ。

 なにせ、部員もまともに集まって—」

「先生っ!」


「…ん?」


「マネージャーじゃなくて、選手としてなんですけど…。」

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ