表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

朱文字報告

作者: 藤乃花
掲載日:2025/10/18

『感想書かれました』

物語を書いて、読んで、感想を送る事が出来る小説投稿サイト『童話通信』で時間を過ごすのが最近のトリスの楽しみである。


本を出すのが夢なトリスにとっては『童話通信』の存在は嬉しいもので、腕を試す場所にもなるわけだ。


昨夜などは考えて考え抜いた物語を書き上げサイトへ投稿したので、この日のトリスは気分がとても良い。


(新作の出来、かなり良いと思うわ。

みんなの反応どうかしら?)


トリスはこの日も自室で『童話通信』を開いて、他の投稿者達の作品を読んでいた。


(あ!

この作者の作品、続編が書かれてある!

楽しみにしてたのよ!)


トリスがお気に入りの作家が書いた作品というので、ワクワクしながら内容を開こうとした……その時。


(ん?

朱文字通知が届いてる)


通知フレーム内に朱い文字で、トリス宛にメッセージが書かれてあるのだ。


『貴女の感想が完走しまして、乾燥致しました』


届いていたのは感想に関するメッセージだが、何処かが変だ。


「いっ……?」


変なメッセージに、思わず変な声が漏れた。


『こちらの通りです』


再び朱文字で示されたのは、数日前ある作品に書いた感想文だった。


綴られている自身が書いた感想文だが、文字が疲れきっていて干からびている。


「何これえ⁉

私が書いた感想文、カピカピになってる⁉

なんでえ⁉」


感想文が色を失い、すっかり乾いているではないか。


本来ならば朱い文字で書かれるべきなのに、完全に半透明と化し水分がとんでいた。


(え⁉

感想、完走したの⁉

だから乾燥してるの⁉

どゆこと⁉)


パニックになるトリスのもとに、二通目の報告が届いた。


『感想、改造しました』


「改造って何⁉

文面変えたの⁉」


再び通知。


『感想、売りました』


「売るなあ‼

何しとんじゃあ⁉」


『感想、返却されました♪』


「返却う⁉

返された⁉

私の感想、返された⁉

しかも語尾に音符つけんなあ‼」


『感想、横流ししましたあ♪』


「だから音符付けんな……って、横流しすんなあ‼」


朱文字での通知は、夜通し続くのであった。


「続くなあ‼」









『感想』

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ