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私達の(非)日常  作者:
一章 たぶん日常
5/8

5 ある日のこと1

内容は短編とほぼ一緒です。

少し加筆修正しているところもあれば、削除しているところも。

〜約1ヶ月前〜


地球、日本

ここが今世、私達の住んでいる世界だ

いつもみたく、学校に通い、黄色い悲鳴が上がり、私達は囲まれて、凛人に断られた女子の視線が刺さる。

まあ毎度ですよ。毎度なので慣れたものですよ。


何回も一緒にいるからなー。それにもうお互い依存症だし。

あ、そういえば、前世は凛人が王太子で私は子爵家令嬢だったんだけど、凛人が「妃はディアナしかありえない」とわがままをいい国母として私は国を守っておりました。ディアナは私の前世の名前ね。もう何回か忘れたけどずっと前では立場が逆だって私が同じことを言っていた。

こんな感じでもうお互いがいないと駄目だという大変生きづらいカラダになってしまっているわけだ。

神様も承知の上だし問題なし。

その点日本は身分差が少ないから生きやすいね。



「神楽さん、、あの……今日放課後時間があったら校舎裏に来てほしいんだけど……」


ほわ!? 君は……誰かな……?

何か先生の用事を押し付けられたのかもしれない! 私で良ければ喜んで行くぜ!!


「いいy………」


全部を言い終わる前に凛人に後ろから口を塞がれた。


「ごめんねー。今日は綾と買い物に行く約束してるから無理かな。あ、明日からもだよ?」


少し黒いオーラを出して今日始めて聞いた予定を男の子に言う。

あっ、もしかして告白の類だった?


そう気づくと、有無を言わさないまま凛人に屋上まで連れて行かれた。


◇◇◇


「おい!! 綾はモテるんだからちゃんと断れよ? そうじゃないと勘違いするやつとかいっぱいいるから」


「ごめんごめん」


モテるのはいつも凛人が近くにいるから私までキラキラオーラを発しているように見えるだけだと思うのだが……。

そんな様子を見て、はーっと凛人はため息をついた。


「ま、いいや。俺が守るし。授業始まるまで時間あるから適当にここで時間潰そ?」


腰をおろして並んで座る。

平和だなーっと思っているその時だった。



ジりりりリリリリリ


!?!? びっくりした!!

この音は……嫌な予感しかしないぞ……


『あー、テステス。綾、凛人、聞こえるかい? 空間が何者かによって拗られた。穴が空いている。どこか見つけて閉じてきてくれ。もし向こうにいった奴がいるんだったらついでに戻してきてくれ。よろしく頼んだぞ』


プツッ



………………。



「……あのクソジジイ、次会ったらぶん殴る……」


同感。


またなり響くベル。直接脳に響くようになってるからいきなり来られると頭に響くからやめてほしい。

で何だって? 空間が捻れた? 向こうに行った人がいるかもしれない? 


それはお・ま・えの仕事だろうが!!


いっつも無茶ばっかり押し付けやがって。私達だってこれから授業なのに。

神様から依頼が来て依頼をこなす。空間にたまったゴミを集める仕事だけじゃなくてこういうのもやってる。別にしたくてやってるわけじゃないけどね。放っておくともっと大変なことになるから断るに断れぬのよ。

神様自身は天から動くことができないからこうやって細々動くことのできる私達みたいな存在が必要になってくるらしい。

毎回毎回探すのが面倒くさいと言って、記憶をもたせたまま二人を転生させるのはどうかと思う。前世だって大変なことになったし……。愚痴を言い出したら止まらないからこれくらいにしておこう。それよりも今はさっき言われたことをやらなくてはいけない。


「……どうする? さぼる?」


「そうだな……。はー、、せっかく俺たち真面目でいってたのに。しかも今回の捻じれは何処だよ。そこまで言ってくれないと探すと大変じゃねーか」


「あの神だもん。期待しても無駄だよ」


はー……。


探しにいくか、と重たい腰をあげたところで、予想以上にそれは早く見つかることになった。


バタンっと派手な音を立て屋上のドアを蹴るように開け、私達の担任が入ってきた。


「神楽、社、良かった!! お前たちまでいなくなったと思って……」


何事? お前たちまでってどういうこと?


「どういうことですか、三原先生?」


凛人が尋ねる。

この様子からして、何か起こっていることには間違いないけどまさか…………。


「2-3の生徒がな……いきなり全員消えたんだ。教室から誰一人として残らず。今回に限って皆来るのが早かったからお前たち以外はもう……」


やっぱりー。


どうやら凛人も同じことを思っていたみたいで、本日二度目のため息をついた。


十中八九空間の捻じれだろう。タイミングがよすぎるし教室にいる全員が一斉に消えるなんてそれしかありえない。

まあ捻じれが早く見つかって良かったよ。


「大丈夫です先生。もしかしたら今日中は無理かもしれませんが少し待っていてください」


「は?」


わけがわからない顔をした先生が放っておいて、教室に向かう。

流石に約30人いなくなっているからか何処も騒がしい。歩くたびに「あ、神楽さんと社さんだ」っていう声が聞こえてくる。


「はやく見つかって良かったって、、思うことにしよう」


「そうだな」


こうして私達は教室へ急いで向かった。


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