表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

92/242

92.ガンマの目



 リヒター隊長のもとで、新しい武装をもらい、試し打ちしている。

 オスカー、シャーロット副隊長とつづいて、最後に……俺の番。


「ガンマ君。君は当分、おじいさんからもらったあの弓……魔蟲弓を使うことを禁止します」


 ……禁止。使っちゃいけないだって……?


「そんな……どうして? あれは、本当に良い弓なんですけど?」


 じーちゃんからもらった、新しい弓。

 アレを使ったとき、俺は凄まじい万能感に包まれた。


 それこそ、超高速で飛翔する毒蛾を木っ端みじんにするほどに。

 しかも俺の全力全開の一撃(マックス・ショット)、【破邪顕正閃はじゃけんしょうせん】を連続ではなっても壊れなかった。


 アレを使っちゃいけないなんて……どうしてだ?

 いやでも……イジワルで言うような人じゃないだろう。多分何らかの理由があるんだ。


「ガンマ君。魔蟲弓は非常に危険です。デメリットが存在します」

「デメリット……?」


 ちら、とリヒター隊長は、オスカー達を見やる。

 彼らは試し打ちをやめ、俺たちの話に耳を貸してる。


「ハッキリ言いましょう。あれは、君を人外の化け物にする可能性があります」

「なっ!? なんだねそれは!!!」


 俺が声を上げる前に、オスカーがリヒター隊長に食ってかかる。


「魔蟲弓はガンマ君と深く接続し、君の身体の中の【魔蟲】の力を増幅する危険性があるんです」

「……ガンマさんの、魔蟲の力?」


 シャーロット副隊長が、不安げに俺を見てくる。

 俺も……そのワードに不穏な物をおぼえた。


「ガンマ君。まえに、君の目は特別だと言いましたね」

「あ、そう言えば……そうですね」


 俺の目は遥か遠くにあるものを視認でき、またどれだけ小さくても、見分けることができる。

 特別な……狩人の目だと。


「違います。君の目は……狩人の目じゃないんです。君のその両目は……」


 彼女は俺に告げる。


「魔蟲族の目、なんですよ」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ