85.他国
胡桃隊の詰め所にて。
マリク隊長、アイリス隊長、そしてリヒター隊長の3名が、俺たちの前に立っている。
「胡桃隊、錦木隊、蜜柑隊以外の部隊も、今回の合同訓練に参加することになってる」
帝都では生誕祭とよばれる、皇帝陛下をお祝いする行事が執り行われることになった。
当然、よそから人が集まってくるため、刺客が入り込む隙もできるだろう。
「訓練に際し、東部連邦、そして神聖皇国の連中も参加することになった」
「とうぶれんぽう……しんせいこうこく……?」
聞いたことのない国名だ。
リヒター隊長が解説する。
「どちらも帝国とは友好関係にある国ですよぉ。東部連邦は東の果て、極東って呼ばれる島国。神聖皇国は王国南端にある宗教国家ですねぇ」
他国の要人もうちにくるから、合同での護衛訓練をするってことなのだろう。
「東部連邦も神聖皇国も帝国との友好関係を築いてるなかだ。くれぐれも、問題を起こして国際問題にしないでくれな……特にオスカー」
びし、とマリク隊長がオスカーを名指しで言う。
「どっちも美人が多いが、変にナンパして相手方を怒らせないようにな」
「わ、わかってますよやだなぁ! 僕がそんなことするわけないじゃないですか、アハハハ!」
……ひたすらに不安だった。
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