227.役割
襲いかかる蟲の群れ。
オスカーたち胡桃隊は死力を尽くして時間を稼ぐ。
彼らは信じているのだ。
ガンマが全て片を付けてくれると。
……ガンマ。変わった男だ。
銃が台頭してきたこの現代において、弓なんていう古い武器を好んで使っていた。
でも、彼は強かった。
彼に倒せない敵はいなかった。
旧式の武器で、自分たちが勝てないような魔蟲、魔蟲族たちを次々と葬り去っていった。
……彼が来て、この世界の情勢は変わった。
魔蟲は倒せない脅威ではなくなった。
狩人が、魔蟲を狩ってくれたおかげで、魔蟲に対する知識、対抗手段も増えた。
狩人が世界を変えた瞬間だった。
「はあ……はあ……」
いつしか、オスカー達は肩で息をしていた。
いくら攻撃をしても敵が倒れることはない。
相手は無限の体力を持つ一方で、こちらは人間、体力には限りがある。
オスカーだけではない。
リフィルたちも、そして一般兵士たちももう限界だった。
「みんな! もうちょっとだ! もう少しで我が兄弟が来る! それまで持ちこたえるのだ!」
オスカーは弾丸がつきた銃をすて、エア・バードで特攻する。
虫の群れが街の結界に襲いかかっていたのだ。
オスカーは途中でジャンプし、エア・バードに虫たちの中にツッコませる。
大爆発を起こし、虫たちはそれでかなりの数消えた。
オスカーは地面にたたきつけられる。
「は……ここまでか……」
オスカーは大の字になってにやりと笑う。
それは、諦めたものの目ではなかった。
ジュオ……!
蟲の群れが一瞬で蒸発したのだ。
「さ、ヒーローのお出ましだ」
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