225.フラグクラッシュ
俺とメイベルの恥ずかしい会話を、マリク隊長に聞かれてしまった……。
「おっさんは居ないものとして、ほら、好きなだけちゅっちゅしなさい、ちゅっちゅ……ぐええええ!」
メイベルが片手で隊長を握りしめる。
……そういえばこれ魔道具なのに、痛覚とかって本人に伝わるのだろうか。
「うぉっほん! ……あのね、ガンマ。そのね……」
メイベルが顔を赤らめている。
……何を言いたいのか、だいたいわかる。彼女が俺に好意を抱いているのを、知ってるから。
だからこそ、わかる。
彼女が、俺に好意を伝えようとしてるって。だから……。
「メイベル、俺はおまえが好きだ」
先に、俺はメイベルに言う。
彼女は目を丸くしていた。
「こういうのは、女から言わせるのは、良くないなって思ってさ」
「そ、そか……あ、アタシも……ね。好きだよ……」
「そうか」
わかっていても、実際に言われると、うれしいものだ。
メイベルが顔を赤くしながら言う。
「ガンマ、勝とう。そんで、終わったら……むぐぐぐ!」
マリク隊長が尻尾で、メイベルの口を塞ぐ。
「おっと、それ以上は駄目だぜ」
「ぷはっ、どうして?」
「それ、フラグだからよ」
「フラグ?」
「おうよ。それ言うと、だいたい悪いことがおきるんだ。戦死するとかな」
「こわっ!」
……確かにうちにも、おまじない的なものは存在した。
それと同じものだろうか。
「とにかく、この戦いが終わったら言いたいことが~とか、この戦いが終わったら結婚して、とか。そういうのは言うな」
「むー……わかったよ」
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