223.マリクの正体
《ガンマSide》
俺はメルベルとともに妖精郷の外へと向かう。
隣を走るメイベル。
ああ、本当に生きていてよかった……。
「なーにでれでれしてるんだよ」
「ま、マリク隊長……」
にぃ、とサングラスのリスが笑う。
ん?
「隊長って、オスカー達の元にいなかったですか?」
「まあな」
「でも今俺の肩にも乗ってるんですが」
「緊急事態につき、2号も出動させている」
「2号……?」
「実はこのマリクはな……魔道具なんだ」
魔道具……?
「魔導人形だよ」
とメイベルが言う。
魔導人形。魔法で動く人形だ。
「人形だったんですか!? 隊長!」
「おうよ。なんだ、ガンマの目をもってしても、おれが本物のリスに見えていたんだな」
「ええ……」
とんでもない精巧な魔導人形だ。
生き物と見分けが付かない。
「おれはわけあって動けない身の上でな、魔導人形を通して、活動してるわけだ」
「なるほど……本物の隊長は別のところにいて、人形を遠隔操作してるんですね」
「そーゆーこった。でも今は緊急事態だからな、2号……2体目の魔導人形を出したってわけだ」
そういうことだったのか……。
「アルテミスが森の外でエア・バードを待機させている。それにのって帝都カーターへ飛べ」
「了解!」
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