217.再会
妖精郷の中、巨大樹を破壊し、魔蟲王が黒龍へと進化した。
絶望のさなか……俺は、愛しい人との再会を果たす。
「メイベル……!」
赤いショートカット。
大きな胸。紅玉の美しい瞳。
ああ、メイベルだ……。
俺の、大事な……。
「ガンマ!」
メイベルが俺に向かって走っている。
だが、それより先に俺は走っていた。
愛しい人がそこにいる。
俺は……抱きしめるのに躊躇しなかった。
周りに人が居るとか、関係なく、俺は彼女をぎゅっと抱きしめる。
彼女の暖かさが、彼女の無事を伝えてくる。生きてる……。
「良かった……ほんとに……」
頬を、涙が伝っていた。
安堵の涙だろう。
「ごめんね、心配かけて……」
メイベルとは、もうずいぶん会っていない気がした。
まだ彼女がとらわれてから、そう時間が経っていないはずなのに。
俺には、永遠にも等しい時間に感じられていた。
もう二度と彼女に会えないのでは無いか、という不安が常に心のどこかにあった。
でも、その不安も、もうない。
「気にしないでくれ。君が、無事で……ほんとに……」
声が震えて、上手くしゃべれなかった。
でもそれを笑うものはこの場にはいない。
「や、兄弟」
ぽん、と俺の肩をたたくのは、胡桃隊メンバーの一人、オスカー。
「オスカー」
「約束は守ったよ……!」
「ああ……! ありがとう!」
オスカーは俺に、必ずメイベルを取り戻すと約束してくれた。
金が発生してるわけでもないのに、家族というわけでもないのに。
命がけで、彼は俺の大事な人を取り戻してきてくれたのだ。
……なぜ彼がそこまでしてくれたのか?
簡単だ。
俺たちは、チームだからだ。
「ありがとう、オスカー……」
「なはは! どういたしましてだよ!」




