201.進化
【※読者の皆様へ】
今回のあとがきは、
「全ての読者様」にお読みいただきたいです!
1分も掛からないので、最後まで目を通してくだると幸いです。
魔蟲王となったジョージ・ジョカリを駆除することになった。
「…………!」
先手必勝とばかりに、妹のフェリサが突っ込んでいく。
両手に持った小型斧で、すさまじい速度で切りつける。
だがジョージ……いや、魔蟲王は体を少しひねっただけで、フェリサの攻撃をよけて見せた。
「なんだいその雑な攻撃は。パワーはあるが、テクニックがまるでないね」
フェリサが連続切りを放つ。
だがそれを完璧に見切って、回避しやがった。
……その動きに、俺はどこか見栄覚えがあった。
いや、見覚えがあるどころの話じゃない。
リヒター隊長は魔法ライフルを取り出し、魔蟲王の頭部めがけて、ぶっ放す。
ドバッ……!
弾丸が高速で魔蟲王の頭部に突き刺さる……はずだった。
しかし……。
「狙いが甘いよ、我が妹よ」
「至近距離から、ライフルの弾丸を完全に見極めた……。これは……やはり……」
リヒター隊長も気づいたようだ。
にまぁ……と魔蟲王が笑う。
「そう。私のこの力は、ガンマ君、君のモノだ」
やはりそうか。
俺の目はすべてを見切る、人間離れした目だ。
魔蟲王は俺と同じ目を持っている。
「……能力の、コピー。それが、魔蟲王の力なのですね」
「そのとおりさ。取り込んだ生物のDNAから、その時点で持つそいつの能力をコピーし、己の体で再現する。君たち胡桃隊はもちろん、魔蟲族たちの力も、すべてこの体にインプットされている」
……それ自身、たいしたことは無い。
一番やっかいなのは……。
新しい力を使ったとしても、あいつは取り込んで、自分のモノにしてしまうということ。
「後出しじゃんけんもいいところだね……」
「良い表現だな、妹よ。さて……さぁ見せておくれ。君たちが、どこまで強くなったのか。学習させておくれよ」
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