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195/242

195.Bチームの勝利



 オスカーの放った超電磁魔砲レールガンの一撃。

 だが……撃った本人が、わかっていた。

「くそっ! 取りこぼした!」


 超電磁魔砲レールガンを放つ瞬間、人面樹トレントは自分の肉体を分離して、生き延びたのだ。


 ばき、ばきばき! 

 樹木は凄いスピードで生長、そして繁殖を始める。


「はあ……はあ……もう一発……くそっ!」


 超電磁魔砲レールガンは連発できない。

 もう一度使うためには、エネルギーを充填する必要がある。


 さらに、充填し終わったとしても、また避けられるかもしれない……。


 が。

 オスカーは、言う。


「みんなぁ……! 力を貸しておくれよぉ!」


 オスカーの言葉を聞いて、胡桃くるみ隊の面々がうなずく。

 そして、アイリスも。


「任せろ! マリク! リフィル!」

「「了解!」」


 マリクたちがアイリスのもとへ行く。

 そして、彼女に、持っていたものを投げた。


「おれの作った魔道具……魔力丸! おれらの魔力を、使えぇ!」


 魔力丸。

 魔力を注入し、他者に分け与えることのできる魔道具だ。


 アイリスはマリク達の魔力を受け取ると、影を広げる。


「影縛り!!!!!!!!!」


 部屋全体に広がる、樹木全ての影を、アイリスが止める。

 捕縛から逃れようとする人面樹トレントだが……。


「魔力が無くっても、魔道具は使えるんだぜぇ! いくぞリフィル!」


 マリクの作った爆弾を両手に、リフィル達が応戦。

 全員が必死になって、人面樹トレントの動きを止める。


「充填完了だ! いけるよ!」


 アイリスは、渾身の力を振り絞る。

 影でしばったやつらを、一点に集め、動けなくする。


 オスカーは超電磁魔砲レールガンを構える。

 仲間達が死力を尽くして、手に入れたチャンス。


「絶対当てる! 食らええええええええええええええええええええええ!」


 2発目の超電磁魔砲レールガンの一撃が人面樹トレントを飲み込む。

 

 大量に居た人面樹トレントたちは、全員……消し炭になっていた。

 ただ一人……リューウェンだけが、残される。


 彼は黒焦げにになっても、なお……。


「がふっ!」

「おお、生きてやがる。タフだなぁこいつ」


 本来なら、超電磁魔砲レールガンが全てを焼き消すはずだった。

 しかし、リューウェンの持つ生来の、体の頑丈さがあったおかげで、生き延びることができたらしい。


 全員がその場にへたり込む。


「か、勝ったぁ……」


 だが、アイリスだけはしゃがみこまず、部屋の奥へと進む。

 そこには、いくつかの培養カプセルがあった。


 その中の一つ。


「メイベルぅううううううううう!」


 メイベルが、カプセルの中で目を閉じてる。

 アイリスは影のナイフでカプセルを破壊。


 中から妹を取り出して、必死に肩を揺する。


「かはっ! はぁ……はぁ……お、おねえ……ちゃん……?」


 目を覚ましたメイベルを見て、アイリスは涙を流し、最愛の妹を抱きしめる。

 オスカーは、安堵のあまり……気絶する。


「オスカー!」


 マリクとリフィルが駆け寄ってくるのが見えた。

 でも、もう起きていることができない。

 自分はこれで戦線離脱だ。

 でも……オスカーは満足だった。


 友達ガンマとの約束を、果たすことができたのだから。

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