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183/242

183.新兵器



 二手に分かれ、俺たちは前に進む。

 Aチームのメンツを引き連れ、俺たちは上へ。


 逆にBチームは人質のいる地下へと向かう。

 ……メイベルがいるのは地下。


 本当だったら俺もそっちへ行きたいが、俺は魔蟲王を倒す切り札。

 討伐部隊にどうしても入っていないといけない。


 ……頼んだぞ、オスカー。


 巨大樹の中は非常に入り組んでいる。

 いくつもの通路があって、正しいものを選ばないと、直ぐに迷ってしまいそうだった。


 だが、迷う心配はゼロである。

 リヒター隊長の手には、板状の魔道具が握られている。


 そして、もう片方の手には小さな箱が。

魔法蜻蛉ドローン起動オン


 箱が開くと、そこから数え切れないほどの蜻蛉が出てくる。

 それは俺が魔法矢、蜻蛉の矢(ドローン・ショット)で作るものと同じだ。


「……それはなんですか?」


 初めて見るシャーロット副隊長が、リヒター隊長に尋ねる。


「ガンマ君の魔法矢を、再現した新型魔道具、魔法蜻蛉ドローンですよぉ。効果はガンマくんが使うのと同じですぅ。前々から便利な魔法だなって思ってたんでぇ」


 魔法矢は、とどのつまり魔法の一種だ。

 ならば魔道具で再現できる……とリヒター隊長が考え、魔法蜻蛉を作り出したのである。


 蜻蛉たちがダンジョンを飛んでいく。

 そして、その目をとおして見た情報が、リヒター隊長の端末に入力させていく。


「ほい、ダンジョンのマップ完成ぃ~。すぐに情報を共有しますよぉ」


 俺たちに配布された、通信用の魔道具。

 これは音声情報だけでなく、視覚情報を伝えることができる。

 Bチームにもこの地図が共有されたことだろう。


 これなら、俺たちも向こうも、最短で目的が達成できる。


「すごい……」

「何言ってるんですかぁ。ガンマ君の技がなければ、魔法蜻蛉は生み出せなかったんです。あなたの功績ですよぉ」


 でも、俺はやっぱりリヒター隊長が凄いと思った。

 この人が味方で、本当に良かった。


「進みましょう」

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