表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

166/242

166.狂戦士




 俺は合成矢の掛け合わせにより、新しい魔法矢を使えるようになった。

 流星群の直撃を受けたヴィクターはというと……。



「おー、生きてるじゃん。がんばるねー」



 やつの身体を覆っていた鎧は完璧に粉々に砕けていた。

 腕は吹き飛ばされて、片腕だけになっている。



 ヴィクターの野郎は、俺に哀れみの目を向けていた。



「なんだよ、その目」

「ガンマ。今の貴様は、暴走する力を抑えられなくなってる」

「あー……? 暴走だって?」



 何馬鹿なこと言ってんだこいつ?

 俺は、冷静だぜぇ?



「周囲一帯を更地にした。これが戦士のすることか? この土地には動物などの命がいたのだぞ?」

「獣を狩って何が悪い? 俺は狩人だぜ?」



 狩人は獲物を狩るのが仕事だ。

 動物を殺しちまって、何が悪いってんだよ。



 人間殺してないんだから別にいいじゃんか。



「……ガンマ。今の貴様に勝っても、我は嬉しくない」

「別にてめえを喜ばせるために戦ってねえしぃ?」

「ならば問おう。貴様は、なんのために戦ってるのだ?」



 ……なんの、ため?

 そういえば……なんのためにやってるんだ、俺は。



 この化け物と、どうして今ここで相対してる……?



「わからねえ……」



 本気でわからなかった。

 それが、ぞっとした。



 戦いには動機がいるはずだ。

 それを思い出せないって時点で、おかしい。



 ……俺は、おかしくなってるのか?

 


「ガンマ、戻ってこい。おまえは戦士だ。狂戦士ではない」


【★おしらせ】

狩人、書籍版2巻が発売します!


7月28日発売です!


挿絵(By みてみん)


予約こちらから

https://gaugau.futabanet.jp/list/work/63c61fa2a53aef40bd000000/novels/2

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ