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【完結】S級パーティーから追放された狩人、実は世界最強 ~射程9999の男、帝国の狙撃手として無双する~  作者: 茨木野
第3章

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163.浸食



 剛剣のヴィクターとの一騎打ちをしている俺。

 だががっかりだ。



「ヴィクター、おまえこんなザコだったんだな」

「ザコ……だと……」

「ああ。人外魔境スタンピードに居た頃のほうが活きがあったぜ?」



 最初に出会ったのは俺の故郷でのこと。

 俺はやつから、仲間が逃げるまでの時間稼ぎしかできなかった。



 だが今はどうだろう。

 ……ヴィクターは俺の前で倒れていた。



「拍子抜けだ。弱くなったな」

「……逆だ。貴様が強くなったのだ」

「まあどっちでもいいや。おまえは今俺に負けている。それは事実だ」



 魔法矢を使ってヴィクターを圧倒して見せたのだ。

 やつの鎧にはあちこちひびが入ってて、剣は何本か折れている。



「くそ……なんて予想外なんだ」

「それって弱いって意味か?」

「つよいという意味だ! ふざけてるのか貴様!」

「そうだよ、ふざけてるんだよ。手ぇ抜いても勝ててしまう、それが今の俺とおまえの実力差だよ」



 ヴィクターがぎりぎりと歯がみした後立ち上がる。

 闘気を練り上げようとしたところで……。


 ばかんっ! と四肢がバラバラになった。



「な、なんだ……何が起きたのだ!?」

「おっせーっつのたーこ」



 俺はやつの四肢めがけて鉄の矢(ピアシング・ショット)を放ったのだ。

 しかも、ひびの入ってるところに、正確、4つ連続で。



「くっ……! まだ……」

「だーから遅いっての」



 ずどどど! と上空から降り注いだ、無数の矢がヴィクターの身体を蜂の巣にする。

 星の矢(アサルト・ショット)。無数に分裂する魔法矢。



「いつの間に……」

「この程度も見えてなかったわけ? まったく弱くなったなぁ」



 俺は、そうやってヴィクターを圧倒しながら、恍惚の笑みを浮かべていた。

 弱者を蹂躙するのって……たのしいなぁ~。



「……貴様ガンマ、魔蟲族の細胞に、身体が浸食されて居るぞ」



 どこか俺を気遣うような、そんな声音でヴィクターが言う。

 浸食だってぇ?



「だからなんだよ。強い力が手に入るんだったら、いいじゃあないか」



 俺の言葉に、ヴィクターが顔をゆがめた。

 ちっ……興が冷めるじゃあねえか。


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