145.反撃
オスカーはモルフィンに一撃を食らわせた。
モルフィンは驚愕するほかなかった。
下等だと見下している人間に、反撃を食らってしまったのだから。
モルフィンがいったん距離を取り、幻術を使って、相手を惑わせる。
だがオスカーは銃口を、正確にこちらに向けてきた。
どどぅ! という音とともに、モルフィンの腹部に弾丸が貫く。
「がは……! ど、どうして……」
「君に教えると、思うかい?」
にぃ……と獰猛に笑うオスカー。
一歩、モルフィンは引く。
(人間ごときに、おびえているというの!?)
オスカーはそこから一気に反撃にでてきた。
銃弾の雨あられを浴びせる。
モルフィンはそれを避けるので精一杯……というか。
避けられない。
彼女は幻術使いだ。
相手の視界に、偽の自分を置くことで、相手を惑わせる。
敵の攻撃を避けるという必要が無い。
ゆえに、回避力が身につかないのだ。
「どうしたんだい?」
「く! このぉ!」
100体の幻術を使って、一気に押し寄せる。
オスカーは錬金武装である、ガンランスを取り出す。
そして残り99体のデコイに惑わされることなく……。
槍先を、モルフィンの肩先に突き刺す。
「そんな!」
「食らえ……!!!!」
オスカーは引き金を引くと、すさまじい爆発が起きる。
モルフィンの腕が吹き飛ぶ……。
「はは……! どうだい! 見下していた人間に、やられる気持ちは?」
モルフィンは痛みに顔をしかめながら、頭の中では疑問符がいくつも浮かんでいる。
(どうしてわらわの幻術が見抜けるのだ! ガンマとちがって、こいつには特別な目がないはずなのに……!)
ふと、モルフィンは気づく。
オスカーのそばに、魔法で作られた蜻蛉がいることに……。
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