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122.イケイケどんどん



 マリク隊長の秘密は結局わからずじまいのようだ。


「それで、坊やは何しにこんな大人の社交場にきたんだい?」


 アカシア元隊長が訪ねてくる。ああ、そうだった。

 元々はメイベルとのことを相談に来たんだった。


「実は……同僚とけんかしてしまいまして」


 俺は簡単にあらましを説明する。

 アカシア元隊長はなるほど、とうなずいていう。


「そりゃあ、メイベルちゃんの焼き餅さね」

「はあ……焼き餅ですか」

「そ。好きな男が、別の女のとこで一泊したって聞いたら、やきもきしてしまうものさ」


 そういうものなのか……。

 妹は別に、俺が外に行っても……いやまてよ。


 妹も寝てるときに、俺がどっか行くと不機嫌になるな。まさかそういうことなのか。


「解決策はなんですかね?」

「んなもんよぉ! いけいけどんどんだろうがよぉ!」


 飲みまくって真っ赤になったマリク隊長が、陽気な口調で言う。

 いけいけどんどんって……。


「攻めろ攻めろぉ! 押し倒せい!」

「い、いやそれはさすがに……今なんか嫌われてるし」

「嫌われてねえよぉ! 向こうは待ってるぜえ! 押し倒してやんな!」


 ……マリク隊長の極端な意見はスルーして、アカシア元隊長とシャーロット副隊長に意見を求める。


「あたしもマリクと同意見さね。いけいけどんどん」

「……わたしも同様です。いけいけです」


 あ、あれ?

 これが正解なの? え、いけいけどんどんがいいの?


「もうおめえらくっつくから。あとは度胸だけよ。ほら、いけいけどんどん!」


 そ、そうなのだろうか……。恋愛ごとわからん……。


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