119.大人飲み
【★おしらせ】
あとがきに、
とても大切なお知らせが書いてあります。
最後まで読んでくださると嬉しいです。
帝都は王都よりも面積が広いけれど、娯楽施設は充実している。
飲み屋や飲食店は王都より多い印象だ。
俺が連れてきてもらったのは、なんだか高そうな、地下の酒場だった。
「バーってんだよ」
「へえ……バーですか……」
窓がなくて全体的に薄暗い。でも暖色系の電灯が部屋の中を照らしてて、落ち着いた雰囲気を醸し出している。
「ん? おー、いらっしゃーいマリクちゃん、シャーちゃん」
奥の方の、酒瓶が並んでいる棚の前に、綺麗なお姉さんが立っていた。
俺たちを見て、にかっ、と快活に笑う。
「うほっほーい! アカシアちゅわぁああああああああああああああん!」
マリク隊長がお姉さんに飛びかかろうとする。
だが空中で凍りついて、ぼとん……と地面に落ちた。
「隊長」
シャーロット副隊長がおっさんリスを見下ろしながら、ヒールで踏んづける。
「砕け散りますか?」
「…………」
「無言は肯定と捉えてもよいでしょう」
ぐっ! とシャーロット副隊長が体重をかける。
い、いや凍りついててしゃべれないんじゃ……。
がきん!
砕けた……? いや、違う。
「だーめだーめ、シャーちゃん。そんなぶっそうなことはしちゃだめよ~」
氷ついたマリク隊長が、いつの間にか消えていた。
そして、アカシアさんの手の中にいる。
「…………」
素早い動き? いや、なんだか違う気がした。
俺の目で追えなかったのは、おかしい。
特殊な魔法を使う……?
「時の魔法……?」
「おー、勘の良い坊やだねえ。もしかして、彼が噂の新人君?」
ええ、とシャーロット副隊長がうなずく。
「良い子入れたじゃないの~」
「スカウトしたのはメイベルですよ」
「あら、あの新人ちゃんもついに先輩か~。時が経つの早すぎだわ~」
……メイベルを、知ってる?
しかも新人ちゃんって……。
「ご紹介がまだでしたね、ガンマさん」
シャーロット副隊長が、アカシアさんに手を向ける。
「こちら、アカシア・バーンズ。元、胡桃隊の隊長です」
「よろしく~」
……元、隊長だって?
【★新作の短編投稿しました!】
タイトルは――
『時空勇者のやりなおし〜1周目の知識と時の魔剣で悲劇を全て回避する〜』
ページ下部にもリンクを用意してありますので、ぜひぜひ読んでみてください!
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